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2007/10/09

中1の1割「気分障害」 

 疲れているので、長いコメントができなくて申し訳ないのだけど、今日の新聞記事で、とても気になったのが、この記事だ。

中1の1割「気分障害」 北大准教授 初の面談調査で判明(北海道新聞)

 小学四年-中学一年の児童・生徒に医師が面接して診断した北大大学院医学研究科の伝田健三准教授ら精神科医の調査で、うつ病やそううつ病などの気分障害と診断された有病率が4・2%に上り、中でも中学一年生は10・7%に達したことが分かった。伝田准教授は「有病率は欧米より高い可能性がある」と指摘している。医師が面接する大規模な疫学調査は国内初で、結果は十三日に徳島市で開かれる日本精神科診断学会で発表する。
 日本児童青年精神医学会によると、国内の精神科関連の疫学調査は、書面で回答する調査票方式はあるが、専門医による面談方式は初めて。欧米の面談調査も医師以外の調査員が大半で、医師のみによる大規模調査は世界的にも珍しいという。
 調査は今年四月から九月にかけ、千歳市教委の協力を得て同市内の小学校八校と中学校二校で、内科検診時に小学四年から中学一年までの計七百三十八人に、十年以上の経験を持つ精神科医五-六人が個別に面談。気分障害が疑われる児童・生徒は三十分以上かけて行った。
 その結果、軽度のものを含めたうつ病やそううつ病の気分障害と診断された児童・生徒は計三十一人(4・2%)に上った。このうち、うつ病は小学四年の0・5%から高学年ほど高率になり、中学一年では4・1%に達した。欧米でも、うつ病の有病率は年齢とともに上昇し、成人は5%前後で一定になるとされ、今回の調査も同様の傾向だった。 …

 これまでも、子どもの抑うつ症状との関係で競争と評価にさらされる学校生活があげられてきた。将来が見えない、学ぶ喜びが実感できないなかで競争的な雰囲気が子どもたちを包んでいる状況はいっそう深刻化している。その競争的傾向は、いまや学校から社会(家庭)をもきわめてゆがんだ形で浸透しているのかもしれない。
 同時に、肥大化する情報・消費社会に子どもたちがさらされることによって、より評価にさらされることになり、人間関係がむずかしくなっていることなども原因だと推測できる。北海道新聞の記事にも、「欧米より高率の理由として伝田氏は、他国に比べ情報のはんらんから子供を守る手だてが少なく、大人同様にストレスを受ける情報に接してしまうことや、携帯電話やインターネットの発達、メールのトラブルで子供の人間関係が複雑化していることを挙げた」とある。
 まず、子どもを丸ごと理解すること、そのことが緊急に求められる。

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» 自分の食事しか食べないこころは、やがて栄養不足になって衰弱し、創造的、進歩的に考えられなくなる。他の人の刺激こそが精神の栄養剤である。                     ダビッド・J. シュワルツ, [書き留めておいた素晴らしい言葉]
組織というものはやたら、仲良しグループの集まりになり、そして、その中での情報交換の場になることが多く、自我を抑えながら、常にその中のリーダーの考えに迎合するように行動することになる。我々の体は、栄養を与えると健康を保てるように、こころにも栄養を与えないと健全な生活を保つことは出来ないと思う。心の栄養を得るために、組織から離れて自由になってはいかがかと思う。最近うつ病の患者がふえていると新聞での報道を聞くが、心の栄養が不足しているのだと思う。 ... [続きを読む]

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