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2007/09/11

試験前、校長に問題用紙配布=都の学力テストで足立区教委

 いっせいの学力テストというものが教育にふさわしくない不正を生むだけではなく、教育活動そのものをいかに歪めるのかということが次々明らかになります。

試験前、校長に問題用紙配布=都の学力テストで足立区教委(時事通信)

 2005年1月に実施された東京都の学力テストをめぐり、足立区教育委員会が試験前に区立小中学校長の集まる校長会で問題用紙の一部を配っていたことが11日までに分かった。区教委は同日記者会見し、「通常の(校内の)試験とは違うので、円滑に実施するため、教員向けにサンプルとして配布した。実害はなかった」と釈明した。
 区教委によると、都の学力テストを控えた04年12月に校長会を開催。その際、区教委が校長に問題用紙の一部を封筒に入れて配布した。これに対し、校長の一部から「誤解を招く恐れがある」との声が上がり、区教委は「鍵の掛かる所で管理するように」などと指示した。…

 何度もいいますが、テストということ一般の問題ではありません。個々の学校で学力を点検するテストは必要だし、全国的な学力の到達を抽出こそがデータとしては意味があります。それをいっせいで、全員参加のテストを実施すれば、個々の生徒同士そして学校間の競争を生み出します。結果を競うことが何よりの目的にならざるを得ないです。
 これがいっせいテストが本質的にもつ問題です。足立の例は、その象徴にしかすぎません。すでに、全国で過去問を授業でやったり、宿題でドリルが出されたりしているではありませんか。それが、「学力」の本質とどれだけ乖離をしているか。一地方の事件では済まされない重大な問題を警告しているのではないでしょうか。

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