改憲をになうタカ派の動き
さて、改憲手続き法が、成立した。参院ではわずか一カ月にみたない審議である。いよいよ、自民党は、改憲に向け、本格的に動き出そうというわけだが、それをリードしていこうとしているのが、この間、紹介しているタカ派(靖国派)の動きである。たとえば、こんな動きがある。
保守派、新議連結成へ(中日新聞)安倍晋三首相と考え方が近い古屋圭司元経済産業副大臣ら自民党の中堅・若手保守派が存在感を増している。今月中旬には「価値観外交を推進する議員連盟」を設立し、党内の政策論議をリードする構えだ。
自民党内では歴史認識や北朝鮮問題をめぐり、拉致議連などの議員グループがタカ派的な党内世論を形成してきた。しかし、昨年九月の安倍内閣発足後は、議連の中核を担ってきた首相や中川昭一政調会長が政権運営、党運営に専念せざるを得なくなり、活動は停滞していた。
そこに登場したのが、首相や中川政調会長と気脈を通じる古屋氏。「郵政造反組」の古屋氏は離党を余儀なくされていたが、昨年十二月に復党。若手保守派と連携し、党政務調査会の会合で持論を展開するようになる。
特に、古屋氏らが注目を浴びたのは、国民投票法案(憲法改正手続き法案)の与党修正案と、離婚後三百日以内に生まれた子は一律「前夫の子」とみなす民法規定の見直し問題だ。
国民投票法案をめぐっては、当初の与党修正案で、国家公務員法、地方公務員法上の政治的行為の制限規定を「国民投票運動では適用しない」としたことに「労働組合が組織的な反対運動をする」などと反対。最終案で「適用除外」の条文を削除させた。三百日規定見直しでも、部会で「拙速だ」などと反対論を展開し、特例新法の今国会提出見送りに追い込んだ。…
この記事は、古屋氏のホームページにリンクを貼っておいた。氏のHPには、例の新憲法草案などもアップされていて、靖国派の動きを知るうえでは参考になる。何度もいうが、彼らの動きは、「戦後レジュームからの脱却」の推進力ではあるが、同時に、歴史の流れに逆行するという点で、最大の弱点でもある。そうなっていくだろうし、そのことを明らかにしなければならない。
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