夜明け前の子どもたちと清水寛先生の講演
今年の全障研大会は、8月に埼玉で、開かれる。そのプレ企画に、午後から参加した。清水寛先生の講演と、映画「夜明け前の子どもたち」の上映だった。映画は、田中昌人先生たちがとりくんだ、びわこ学園のできたころの実践を追ったもの。学生の時に見たのが、はじめてなのか? 映画そのものが、発達保障という考え方をつくりだしていく、実践の試行錯誤、葛藤とその確立の記録である。
発達保障という考え方が、なにも観念として最初にあったわけではない。目の前にいる子どもたちの発達を保障するということがどういうことなのか、ということ常に問いかける中で理論化されていった。最初はひもで結ばれていた、多動の知的障害をもう子どもが、子どもも実践者たちも、ひもから解放されるまでの実践。その過程での、労働という問題意識での、手の働きの重要さ、そこでつくられる人間関係。
実践の葛藤のあいまに、語られる田中先生のコメントが、なるほどとうなずかされる。
実は、清水先生とお会いしたのは、今日がはじめてだった。清水先生と、近江学園、びわこ学園との出会いの話も、少し、先日、電話でお聞きした程度で、詳しい話は今日がはじめてだった。
発達保障というものは、このようにつくられ、このような努力で培われていったのかと思った。
映画は、まさに現代の古典である。だからこそ、いまに問いかける。人権や、権利ということが、ことばそのものも含め岐路にあるいま、いま、僕達が、こうした取り組みから学ぶべきものは尽きないんだとつくずく思った。
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