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2007/05/21

何やらどこかの政権党の政治家に似てはいないか

 歌舞伎俳優の中村勘三郎が、襲名披露などの祝儀について申告漏れがあったというニュースが流れた。

中村勘三郎さん申告漏れ 18代襲名祝儀など7千万円(共同通信)

 歌舞伎俳優の中村勘三郎さん(51)=本名・波野哲明=が東京国税局の税務調査で、襲名披露の際に受け取った祝儀を申告していなかったなどとして、2005年までの3年間に約7000万円の申告漏れを指摘されたことが21日、分かった。
 …関係者によると、勘三郎さんは05年に18代目中村勘三郎を襲名し、東京都内で同年1月に開いたパーティーなどで多額の祝儀を受領。これを自分の事業所得として申告していなかったり、架空経費の計上などで所得を圧縮していたという。

 先日も、落語家の林家正蔵で同じようなケースがあったばかりだ。私は、落語や歌舞伎の世界のなかはよくわからないが、もともと、祝儀というようなものは、課税ベースの収入として処理されないような気風というものが、この世界には存在しているのではないかと感じてしょうがない。そんな土壌が、べつに申告しなくてもいいというような、お金に対して、一般では理解できないような感覚をつくりだしているのではないだろうか。

 政治の世界でも、同じようなお金はたくさんある。別に裏金と言われるものではなくても、たとえば自民党という政党が、政治家個人に渡す寄付は、政治資金規正法上は合法の行為である。ところが、個人に渡されるわけで、それがどのように使われたかは、政治団体のように収支として公表されることはない。つまり、闇に消えていく。それが、何億という単位で存在している。こうした土壌が、ある種の政治家のお金に対する感覚の麻痺を生んでいる。
 ようは、近代的な社会システムにまで、成熟していないということの証でもあるような気がする。

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