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2007/04/17

追いつめられたれ「慰安婦」強制なし派

 日本軍「性奴隷」=「慰安婦」問題をめぐっては、次々と、新しい(?)証拠――新しいというか、これまでの成果をあらためて確認、提示する作業がすすんでいて、「強制がなかった」などの発言は、まったく道理のないものであることが明白になっている。たとえば12日の東京新聞の記事。

軍指示で慰安所開設 「靖国合祀」の経営者、占領下インドネシアで(東京新聞)

 日本占領下のインドネシアで民間の慰安所を経営していた日本人男性に靖国神社への合祀(ごうし)が認められていた問題で、同慰安所の開設が軍の指示によるものだったとオランダ軍による戦犯裁判の判決文に記されていることが十一日、明らかになった。憲兵によって逮捕、監禁された女性の証言も記載されており軍が関与した「強制性」を示す資料ともなっている。判決文はベルリン在住のフリージャーナリスト梶村太一郎氏(60)がオランダの資料館から入手、近く週刊誌上で発表する。
 同戦犯裁判は、インドネシア・バタビア(現ジャカルタ)で民間の慰安所「櫻(さくら)クラブ」を経営していた男性が「婦女子強制売淫」の罪に問われたもの。男性は一九四六年十月に禁固十年の有罪判決を受けた後、服役中に死亡した。
 判決文では、慰安所を開設した経緯について「被告は一九四三年六月二日、軍政監部(原文でもGunseikanbu)から売春宿を開設するよう指示を受けた」と記載。「被告は異議を申し立てたものの、二度目の指示で従った」と、軍の強い意向があったことを指摘している。 …

 先日には、アメリカの議会調査局が、報告書を提出している。その全文は以下にある。
http://japanfocus.org/data/CRS%20CW%20Report%20April%2007.pdf(英文です)
 この調査書に対して、産経新聞が、「『組織的強制徴用なし』 慰安婦問題 米議会調査局が報告書」と、報じた。これをうけ、ネットの世界では、この産経報道が、さまざまなネットウヨと呼ばれる人の手によって引用されている。
 しかし、調査局の報告を見ても、「日本軍がオランダ女性を抑留所から軍の監督下で強制連行し(時々は抑留者が抵抗したにもかかわらず)、慰安婦となるように強制した多数の事例があり、オランダの政府文書に記録されている」と指摘、今年三月の安倍首相の一連の発言について、河野談話を再確認したものもあれば、その内容と矛盾するものもあるとしている。産経の報道はほとんど滑稽である。

20070417151449 さて、そんななか、今日、外国人特派員協会で、日本のこの問題の研究者の記者会見があったので行ってきた。記者会見したのは、吉見義明教授、林博史教授、そして西野瑠美子さん。はじめての特派員協会。ここは英語の世界なのでドキドキ。幸い、受付は日本語でもOK。
 話の内容は、とても勉強になった。まず吉見先生が、この間の、研究の到達点を紹介。狭義の強制の狭めることが問題の本質をつかんでいるのか? 直接、慰安所にかかわっていないとしても政府と軍の責任は免罪されるのか?と問題提起。たとえば、法的には北朝鮮による拉致で言う強制性は、慰安婦で狭義という強制の外にあると指摘。そして、吉見先生は、狭義の強制の事実もすでに指摘されているとして4点を紹介。1つは、中国山西省
などでの強制は日本の裁判所でも事実が認定されている、2つは、フィリピンでの強制の事実の証言、3つが、オランダ政府による報告書(1994年)、4つが、東京裁判に出された7つの証拠資料。そして、責任が政府と軍にあったことをみとめ、日本政府は法的な責任を認めるべきだと指摘した。
 林さんは、ハーバード大ライシャワー研究所にいる戸谷由麻さんが調べた東京裁判の記録をもとに、日本で調査した結果として、東京裁判における7つの証拠資料を紹介。西野さんは、日本の裁判における認定と、河野氏が談話のさいにどのように慰安婦の証言を受けとめたかを紹介した。

 はたして、強制なしと主張する人々は、こうした事柄をどのように受けとめるのであろうか。日本政府は、責任を認め、河野談話の誠実な実践をまず行うべきである。

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