この問題はおさまらない
今朝の朝日の記事から
「旧日本軍に強姦された」、従軍慰安婦問題で駐日米大使(朝日新聞) 米ニューヨーク・タイムズによると、シーファー駐日米大使は16日、米下院外交委員会の公聴会で証言した3人の元従軍慰安婦について「彼女らは売春を強制されたと思う。旧日本軍に強姦(ごうかん)されたということだ」と述べた。在京の欧米メディアの記者団に語った。 大使は「私は証言した女性の言葉を信じる」と述べた。「そういうことが起きたのは残念で、痛ましいことだ」とも述べ、売春の強制は「自明の理だ」と語った。 …
このいわゆる日本軍「慰安婦」をめぐる問題は、おさまる気配がない。先週、安倍さんがNHKの番組でおわびの発言なるものをおこなったが、アメリカでは事実上の黙殺。世界からの批判は高まるばかりだ。
実は、それには根拠がある。政府は、16日の閣議で、質問趣意書への回答で、次のような決定をおこなっている。
お尋ねは、「強制性」の定義に関連するものであるが、慰安婦問題については、政府において、平成三年十二月から平成五年八月まで関係資料の調査及び関係者からの聞き取りを行い、これらを全体として判断した結果、同月四日の内閣官房長官談話(以下「官房長官談話」という。)のとおりとなったものである。また、同日の調査結果の発表までに政府が発見した資料の中には、軍や官憲によるいわゆる強制連行を直接示すような記述も見当たらなかったところである。
お得意の、狭義と広義を今度は、直接と間接ということばに置き換えて、否定をしてみせるのである。これでは、いったい日本政府は、反省していないのかと言われてもしかたがないのである。
ことは、タカ派の発言ではなく、閣議の正式な決定である。この問題はおさまりそうにはない。
なお、質問趣意書と政府の答弁書は、すでに質問者の辻元清美議員のホームページに掲載されている。
私は、個人的には、この人は権力志向の強そうな感じがして、正直あまり好きではないが、大事な資料として、アドレスを紹介しておきます。
http://www.kiyomi.gr.jp/kokkai/inquiry/02_a/20070316-1214.html
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» 駐日アメリカ大使の発言 [飯大蔵の言いたい事]
駐日アメリカ大使の発言が報道されている。河野談話の継承を求めており、安部首相のこだわりのある発言が無ければその通りと言えるところなのだが。米国のJ・トーマス・シーファー駐日大使は9日、大使公邸で産経新聞社記者など一部の日本の記者団と会見した。米下院で審議中の慰安婦問題をめぐる対日非難決議案について、シーファー大使は「日本が河野談話から後退していると米国内で受けとめられると破壊的な影響がある」と語り、慰安婦問題で謝罪と反省を表明した平成5年の河野洋平官房長官談話の踏襲に期待を示した。(中略...... [続きを読む]
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