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2007/03/15

トヨタの二重三重の欺瞞

 新聞にはいろんな記事は載ります。昨日の続きのような内容ですが、昨日の夕刊には、集団的自衛権に関連して、石破元防衛庁長官が「フィリピンで徴用した人が大勢死んだ。こちらの教科書は1行でも、向こうは10㌻も書く。そういうことを知らずに集団的自衛権をいえば。日本がまた大東亜共栄圏を持ち出すと思われるでしょう」と言っていた。集団的自衛権の行使のために歴史認識を改めよと言う議論には、賛成できないが、この部分については言っている通りであり。

 さて、今日の新聞で、いちばん気になったのは春闘の話。「鉄鋼や自動車、電機など大手企業の大半が労働組合に2年連続で、賃上げを回答した」という記事が躍る。
 社説では、「大手賃上げ回答 中小、パートも忘れるな」(毎日)、[春闘集中回答]「中小企業やパートに波及するか」(読売)、「競争力維持を優先した賃上げ回答」(日経)、「春闘集中回答 賃上げの流れに弾みを」(東京)、「春闘集中回答*所得格差は埋まらない」(北海道)と並ぶ。全体として、賃上げの流れをよりすすめるべき、パートや中小企業にも波及をというのが論調だと言える。
 注目される業績好調のトヨタ自動車は、要求より500円低い月額1000円の賃上げ回答にとどまったが、一時金は過去最高の満額回答を示し、こちらで報いた形。ここで、考えたいのがトヨタが賃上げをしぶったことのもつ意味だ。
 考えてみれば二兆円の売り上げをつくったトヨタを支えたものは、正規から非正規への雇用の付け替えと、そして、トヨタ流の徹底した下請けいじめだったのではないのか。にもかかわらず、「国際競争にさらされている」ことを理由にした回答では、「賃上げを抑制するやり方では、一般的に一時金の額が少ない中小企業労働者の所得向上につながらず、大手との格差は簡単に埋まらない。 パート労働者など非正社員もほとんど一時金が支給されないから、正社員との格差是正も遠のくだろう」(北海道)と指摘されても、したかがないだろう。これでは、「格差」や「貧困」を克服し、日本経済を持続可能なものに再生していく春闘の結果とは決して言えない。
 働くものから血を搾り取り、さらに、そのありようを、固定化拡大するという、この、トヨタの欺瞞を、鋭く追及するメディアがないのが残念でならない。

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