脱「格差社会への戦略」
神野さんの本だし読んでおこうかなどと、悩みながら読み始めた。『世界』で掲載されたときに、読み切れなかったものも少なくなかったので、正直、はまってしまった。経済にはあまり強くない私にとって、税制のあり方の議論や、社会保障、社会福祉の議論のあり方でも、知らないこともそれなりあって、また、議論の仕方そのものでも、勉強になったことも少なくなかった。
格差社会論の問題をどのように捉え、考えたらよいのか。税制は格差を助長していないか。雇用、社会保障、教育の現場で何が起きていて、どうすればよいのか。各界の第一人者16人による討論および論考。
松竹さんは、自身のHPで、この本への不満と、良かったところを書いている。不満は、どういう目標を提示するのかという点での目標が国民の心をとらえるのかという点、良かったところは、貧困に落とされた若ものたちがなぜ市場経済万能論に傾くのかなどの分析の方法論。私は、個々の執筆者のによっては、のべられている論点で、すごくひかれたものも少なくなかった。同時に、この格差や貧困の問題を論じるとき、たんにその告発にとどまるのではなく、貧困をつくりだす構造などをていねいに分析することの大事さ。国民的な議論や、その対応へのコンセンサスというのは、案外むずかしい。松竹さんのいう分析ということにつながるんだと思うけれど、新自由主義や規制緩和を主張する人の議論は、薄っぺらいけど、なかなか反論しづらさみたいなかかえているように思えてならない。その結果、反論は十分効果的におこなえているとは思えない。この点での言葉をどう紡いでいくのかが、とてもとても大切な課題だと思うのです。
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