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2006/12/10

労働法制改悪の震源もアメリカか

 一昨日も、書いた、労働法制をめぐる問題。五十嵐仁先生がHPで重要な指摘をしています。「今回の労働法制の規制緩和に向けての攻勢の強まりには、このようなアメリカからの圧力が明確に存在していることに注目しなければなりません。それは、日本で働く労働者の要求ではなく、それを使う外国資本が求めるものであり、その背後には、『競争相手』としての日本の弱体化を狙うアメリカ政府からの働きかけが介在しているのです」という指摘です。

 その直接的な契機となったのは、小泉・ブッシュ会談での合意でした。2001年に、小泉首相とブッシュ大統領は「成長のための日米経済パートナーシップ」について合意し、日米規制改革イニシアティブと日米投資イニシアティブが開始されました。後者においては、労働関係についての言及もなされるようになっており、「2002年日米投資イニシアティブ報告書」では、「具体的な取り組み」のうち、「改革の進捗があった分野」の一つとして、「労働の流動化」があげられています。
 また、これと歩調を合わせる形で、労働政策に対する関与と介入を強めてくるのが、在日米国商工会議所(ACCJ)です。04年8月には、在日米国商工会議所が「労働の可動性を高める」ことを求め、労働者派遣法の規制緩和や裁量労働制の要件撤廃を要求しています。これについては、在日米国商工会議所の対日直接投資タスクフォース「政策提言書(7):労働の可動性」をご覧になってください。
 今年3月、ACCJは意見書「労働契約法による契約の自由と労働可動性の推進を」を発表し、6月には「2006年日米投資イニシアティブ報告書」(経産省)が明らかにされました。これらの意見書や報告書の中では、確定拠出年金制度の拠出限度額の引き上げ、金銭による解雇紛争の解決、ホワイトカラーエグゼンプション制度の導入、労働者派遣法の緩和などの要求が盛られています。
 さらに、労働時間についても、最近になって「労働時間制の見直しおよび自律的な労働時間制度の創設を」という意見書を発表し、「米国のホワイトカラー・エグゼンプション制度を参考とした労働時間制度を導入する」ことを求めています。労働政策審議会での審議に完全に符合する動きだといえるでしょう。
 

 それぞれ原文をたどってみました。
「成長のための日米経済パートナーシップ」

2002年 日米投資イニシアティブ報告書
在日米国商工会議所の対日直接投資タスクフォース「政策提言書(7):労働の可動性」
ACCJは意見書「労働契約法による契約の自由と労働可動性の推進を」
2006年日米投資イニシアティブ報告書
「米国のホワイトカラー・エグゼンプション制度を参考とした労働時間制度を導入する」

などです。
 あまり指摘されていない視点ですが、とても重要なのではないでしょうか。
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