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2006/12/22

経済財政諮問会議に労働市場改革専門調査会がつくられたけど

 今日は、私が(たまに――仕事が忙しくて…)参加している経済学のゼミのメンバーの忘年会。先生をまわりに7人ほどで、自分たちでつくった鍋をつつきながら、3時間ほど楽しい時間を過ごしました。
 さて、今日の2つめの話題は、あいも関わらず、「労働ビッグバン」です。日本の経済はどこにいくのか? 心配になるような事態が続いています。少なくとも、日本経済は再生産可能な経済社会だは思えません。あきらかに、この循環がいびつになっていますから。
 20日の経済財政諮問会議で「労働市場改革専門調査会の設置について」が報告されています。八代尚宏氏を会長に、ほか8人の専門委員によって構成されています。私の目からみれば、ずいぶん偏った構成に見えるのですが、いかがでしょうか。
しかし、もともと八代氏が会長をつとめているのですから、ある一定の方向性をもつ、調査会にならざるをえないのははっきりしています。11月15日の朝日新聞に、八代尚宏氏のインタビューが掲載されていました。その内容を見てみると。

……
――労働法制上、何が障害になっているのか。
 派遣労働の規制だ。労働者派遣法では派遣社員は正社員になるための前段階と位置づけているが、間違いだ。派遣法は契約期間を3年などと制限し、引き続き働いてもらうには正社員としての雇用申し込み義務を企業に課している。だが、企業は規制から逃れるために2年で辞めさせている。
 派遣を含めた非正社員は1600万人おり、全員を正社員化できるはずがない。非正社員なりに雇用を安定させることが大事だ。対象業種の制限、事前面接の禁止など非現実的な規制をなくすなど、派遣法を抜本改正し、純粋な「派遣労働者保護法」にしたい。

 どうして、事前面接の禁止だとか、対象業種の制限が、派遣労働者の保護になるのでしょうか。これでは、派遣労働者間の労働条件の切り下げ競争が促進されるだけです。
 低成長で正社員の雇用を守るために、非正社員がより多く必要になった。正社員の過度の雇用保障が若者や主婦の参入を妨げている。判例上、正社員を解雇できるのは、パートや派遣を解雇してからといった解雇規制も法律で修正すべきだと思う。解雇の金銭解決を認めるのは当然で、やめてほしいと言われた会社で無理に働くより、手切れ金をもらって新しい仕事を探した方がいい。

 もう何をかいわんです。どんどん首をきる自由をというのですから。
――一定の年収以上の人などを労働時間規制の対象から外す「ホワイトカラー・エグゼンプション」は必要か。
 いまの労働時間規制は時間と賃金が結びついている工場での働き方が前提だ。だらだら働いて残業代をもらう人がいる一方、子供を抱える母親が効率的に働き、早く帰宅しても残業代がない。労働時間規制がなくなれば過労死につながるという批判もあるが、過労死するほど働かせる会社はやめられるよう、労働市場の流動性を高めることが必要だ。

 なぜ、過労死するほど働かさせられるのか? この人はその原因にまったく目をつぶっているというほかないでしょう。圧倒的に経営者が、労働者の生活を左右する権限をもっているからなのですから。
 さて、経済財政諮問会議はどんな議論を進めるのか。とんでもない議論をすすめることを許すわけにはいきません。
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