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2006/11/23

不安定を生きる若者たち

027243220000 非正規雇用の拡大や失業・ワーキングプアなどの問題が注目されて久しい。この間の議論の先鞭を切ってきたのが、この本の編著者や、玄田さん、小杉さんなどの人々だろう。この若者をとりまく問題を、ニート・フリーターというあいまいな定義の言葉で語られてきたことが、若者支援の有効な施策がなされなかった要因という問題意識から、若者の状態を構造変化のもとで「不安定を生きる」としてとらえなおす。そして、若者の職業意識や意欲に問題解決の方策を見いだそうとする政府の政策を批判する。
 イギリスの研究者からの報告は、社会的な排除や不利益を被る若者への支援という点で、この国から学ぶべきことの多さを教えるとともに、新自由主義的な枠組みなどその限界にもふれている。
 問題は、日本でも、規制緩和の流れと若者の貧困の勢いはとまらないことだ。この本のベースになったシンポは昨年のこと、議論のもとになったデータは3年ほど前の数字だ。貧困かなど若者たちの実態は、この本の議論からさらにすすんでいる。また、若者自身が感じる、人間関係の悩みという問題をはじめ、文化的な側面をふくめ若者の実態などをどう重ね合わせるかという点では、よりふみこんな議論が求められる。それだけに、本書が示す新しい視点を引き継いだ議論も望まれているのだと思う。
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» ワーキングプアの増加 [アヴァンギャルド精神世界]
◎冥想する余裕もなく ワーキングプアの問題は、ニート、引きこもりと並んで日本人全体の貧困層の増加のひとつである。自民党が再チャレンジを重要課題と位置付けなければならないほど、日本人の貧困層の巨大化がのっぴきならないところまで来ているのだと感じさせられた。 ワーキングプアは、いわゆる正社員でない人で、一生懸命働いても年収300万円以下の人達のことで、全国に650万人いると推定されている。これは、ニート64万人、ひきこもり4�... [続きを読む]

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