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2006/10/15

え、どうなっちゃっているの?

 いよいよ国連では、北朝鮮制裁の安保理決議が採択されました。国際社会にとって正念場の局面です。
 ところが、日本国内では、武力行使をあおるような、深刻な事態があります。午前中のサンデープロジェクトを見ていて、びっくりするような発言が相次ぎました。少し話はそれますが、たとえば司会者が、CIAがこれまでも北朝鮮内でクーデターをしかけたことはご存じですねってもちかけたとき、麻生外相と森本さんはニタニタとなかば肯定するような表情です。”これって、侵略じゃん”と思ってしまいます。そんなことを批判抜きで肯定するなど、許されることではありません。また司会者から、アメリカなどの核保有国の核実験に安保理決議はあがらなくて、どうして北朝鮮だけ、あがるのかの問いに、麻生氏は「嫌われているからだ」と。この人は、安保理決議の重みを理解しているのでしょうか? あまりにも情緒的です。そして麻生氏などから、周辺事態と認定し、船舶検査に参加すべきだという発言がいとも簡単にだされます。公明党までもが、船舶検査の参加に、特措法の制定をと言い出す始末です。中川自民政調会長にいたっては、非核三原則の見直しを議論すべきだとまで言っていました。

 7章の決議というのは、6章の紛争の平和的解決をこえる事態に立ち至っているという意味でしょう。「平和に対する脅威、平和の破壊及び侵略行為に関する行動」だということです。それほど重大な事態としての認識だからこそ、慎重に、平和的解決の道に立ち戻るような働きかけこそが求められるのではないのか。それこそが、武力の行使と武力により威嚇を原則禁止した国連憲章の精神であるはずでしょう。だからこそ、中国は、今度の決議に対しても抑制的な姿勢を崩そうとしなかったのだと思います。

 しかし、テレビで話し合われるのは、船舶検査で武力衝突になったさいに集団的自衛権の行使にまですすんでいます。いったいどうなってしまっているのでしょうか。私たちは、情緒にながされず冷静になって、考えなければなりません。そして、そうした点を、国際社会のなかで、1つひとつ確認と合意をとりながら、北朝鮮に働きかけることが大事なんだと思うのですが…。
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