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2006/10/04

日中戦争~兵士は戦場で何を見たのか~

060813_b 8月に、「日中戦争~なぜ戦争は拡大したのか~」と題してNHKスペシャルで放送されたものが、35分ほど、時間枠を拡大して、この9月に「ハイビジョン特集「日中戦争~兵士は戦場で何を見たのか~」として、再編集され、放送されていました。友人に、録画をお願いしていたものをやっと、全編みることができました(1時間50分)。
 8月の、放送もなかなかのものでした。日中戦争はなぜ拡大したのだろうか・・・。番組ののポイントは、中国の蒋介石が、戦前からドイツ軍事顧問団によって軍を近代化し、最新兵器による軍備を進めていた。さらに戦争が始まると、国際社会の注目が集まる上海近辺に精鋭部隊を派遣。英米の経済制裁やソビエトの参戦によって戦局の好転をはかろうとしたのにたいし、日本政府は国際社会の批判を避けるため、不拡大方針を掲げたにも関わらず、なしくずし的に全面戦争に突入してしまった。その背景には、蒋介石政権を弱小と見て、「一撃で倒せる」と考えた日本軍の誤った状況認識があった。出先の軍を率いる司令官らは満州事変の経験から中国の力を過小評価し、独断で首都南京攻略へと進軍。日本政府もこれを追認してしまった。中国の真意と力を読み違えた日本。それは泥沼の日中戦争から太平洋戦争という破局をもたらした。という点を中心に、番組はつくられていました。
 ハイビジョンのほうは、待ち受けていたのは徹底抗戦の覚悟をした屈強な中国軍だった。次々と傷つき倒れていく日本兵。しかし日本の軍中央は甘い見通しから派兵を繰り返す。そして短期決戦を目指した日本の思惑とは裏腹に戦局は泥沼化していく。初公開の兵士の陣中日記や証言を中心に、局地的な衝突が全面戦争化していく過程を描いているのです。
 徹底抗戦にであった、日本軍は、恐怖と復讐心からより凶暴に中国に襲いかかっていく。番組後半の、南京事件の場面では、兵士たちの証言で、”虐殺”の実相が再現されていきます。
 この”虐殺”そのものは、当時の国際法の到達点からも、明らかな戦争犯罪です。そのようすが、当事者の口から再現されるだけに、迫力もあり、説得性もあります。最後の証言をおこなう、元兵士の勇気と、NHKのがんばりには拍手をおくりたいと思います。

 さて、皮相なのが、安倍さんの国会の答弁です。政府の立場の政治家の発言を、奇妙ないい回しで、分離させ、歴史の評価を避けています。しかし、歴史認識で問われているのは、こうした事実にたいする認識なのです。このような、首相の発言が、どうして国際的に通用するというのでしょうか。ただただ、日本がこれからアジアと世界で孤立していかないことを祈るばかりですね。
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