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2006/10/18

ふたたび軍事的対応に傾斜しないこと

 北朝鮮の核実験をめぐっては、緊迫した局面がつづく。動きも驚くほど速い…。

 たしかに制裁決議は、重大な意味をもつ。九月一四日に採択された安保理決議一七一八が、七章に言及したことは、この北朝鮮の核実験を、六章の「紛争の平和的解決」の枠をこえ、「平和に対する脅威、平和の破壊及び侵略行為に関する行動」という重大な事態として認識しているということを意味する。
 しかし、「七章四一条にもとづく措置」ということが明記されている。四一条そのものは、「その決定を実施するために、兵力の使用を伴わない」非軍事的な措置とされている。現在、問題となっている船舶検査についても、「すべての国連加盟国は、自国の国内法上の権限及び国内法令に従い、かつ国際法に適合する範囲内で、必要に応じて、北朝鮮に出入りする貨物の検査などを通じた協調行動を取ることが要請される」とする。「緊張を激化させる可能性のあるいかなる行動も慎み、六カ国協議の早期再開を促進する外交努力」を強めることも求めている。いかに、平和的・外交的な解決の道に戻すのか。決議をそのことを求めている。

 ところが、安保理決議について、日本では、どうも軍事化の方向にひっぱろうという動きが目立つ。今日の夜のニュースでは、防衛庁は、すでに周辺事態法にもとづいて対馬海峡で船舶検査をすすめることを検討しているという。周辺事態法とは、日米の軍事的共同をとりきめたもの。これは、憲法はもちろん、先の安保理決議との立場とも大きくちがう。
 ましてや中川政調会長の核保有議論発言など、論外だ。久間防衛庁長官は、「(米軍の戦艦と自衛隊が)連れたっているとき(米艦)が襲われ、自衛隊がいっしょに防御するのは、正当防衛が成り立つのではないか。補給活動をやっているときは、どちらに対する攻撃かはなかなか峻別できない。(自衛隊法上の)武器等防護の規定に基づいて反撃せざるを得ない」という発言までしている。自民党の片山虎之助参院幹事長も、「(公海上で米軍と自衛隊が一緒に航行している場合の対応について)米軍の艦船が攻撃を受け応戦している時に日本が傍観するのは世界的に通らない。個別的自衛権の一種の拡大で(反撃を)認めていい」とのべ、「見直して説明できるものは(個別的自衛権の)拡大として、それ以外は憲法の改正でやる。国民も納得するし、国際的にも認知される」とあけすけに本音を語っています。改憲までは、集団的自衛権に関する解釈を広げるだけ広げ、そして、改憲をめざすというわけだ。
 日本の為政者は、国連憲章の精神や世界の流れとは違う位置にいるようだ。
 さて、明日はどう動くのだろうか。
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補給中の米艦船へ攻撃「個別自衛権で応戦」 防衛庁長官  自衛権解釈の拡大を具体的に語りだした。  そもそも集団的自衛権がダメで個別的自衛権が良い理由が私には良く分からない。しかし、軍艦に給油している船は戦闘力を持たない船だと思うのだが、不思議な話だ。  戦闘地域に進出する事は、それが公海上であっても戦闘行為の一部なのだから、自衛権がなければ成り立たない。そしてその行動を共同で行うのなら、集団的自衛権がなければ成り立たない筈だ。... [続きを読む]

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