過労自殺…
全進研集会の記念講演は、川人博さん。題して「過労自殺と学校」です。すごく、考えさせられた講演でした。
講演は、まず、「偽装請負」=実際は派遣だが、1年以降の常勤雇用をさけるために、業務請負という形を偽装する形態で働き、事故で死亡した若者の例から、フリーターという職種が、賃金が安く、不安定で、しかも危険の仕事、現代の三K職場になっていることを紹介。ここで労災が増加していると指摘。そのうえで、90年代後半から急速にふえいた過労自殺の話に入りました。
電通の事件は最高裁判決があり有名ですが、オリックスのOLの自殺、職場のメンタルヘルスということを掲げながらノイローゼはあまえだという職場での自殺、ニコンでの偽装請負での事件、入社一年目に増える事件などの話が続きます。聞いていて本当につらくなります。「前にも進めず 後にも引けず 心身共につかれはてました。ゆっくり休ませてください」「ごめんなさい なさけないです でも もうだめだ」 これらの遺書とも言えないような走り書きは涙なしには読むことはできません。「構造改革」の名でおきた事件を私たちはしっかり目をむけなければなりません。川人弁護士の『過労自殺と企業の責任』という新著がでています。そこにもその実態が紹介されています。
日本の自殺者は年3万人をこえた状態が8年続いています。8年で25万人以上が自殺でなくなっているのです。8年で中規模の都市が消えているのです。これは尋常ではありません。新聞では、またまたホワイトエクゼンプションなどの言葉がとりざたされていますが、この問題を直視することぬきに、「構造改革」も「規制緩和」もあってはならない、そんな思いを強くした講演でした。
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