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2006/08/01

横行する偽装請負が問題に

 「朝日」が連日、大手製造業の工場で「偽装請負」と呼ばれる違法な労働形態を告発しています。昨日の報道では、「この3年で労働局から違法と認定された企業の中には、キヤノン、日立製作所など日本を代表する企業の名もある」といいます。偽装請負とは、人材会社から労働者の派遣を受けているのに、形式上は「請負」と偽り、労働者の使用にともなうさまざまな責任を免れようとする行為です。職業安定法や労働者派遣法に違反します。ボーナスや昇給はほとんどなく、賃金は正社員の半分以下、社会保険の加入さえ徹底されず、契約が打ち切られればただちに失業と、20~30代半ばの若者の劣悪な労働を強いる形態となっていました。各地の労働局の立ち入りで昨年度だけで請負を発注した660社のうち、半分以上の358社で偽装請負に絡む問題が発覚し、文書指導をしているそうです。企業名は公表されてきませんでしたが、「朝日」の調査で、キヤノンなどの名があがりました。夕刊では、キヤノンが請負業者との契約を見直し、派遣に切り替えるなどの対策に取り組むことが報道されています。「外部要員管理適正化委員会」を設置し、グループ全体で2万人以上いる請負や派遣労働者のうち、数百人を正社員に採用する方針だといいます。
 さて、今日は松下です。松下の場合は、「請負労働者を直接指揮命令する『偽装請負』で行政指導を受けている。今回の出向は、これまでの労働実態を変えないまま、松下社員による指揮命令の違法性を形式的に回避した」というのです。これってねえ。こうしたやり方は脱法性が強いというのがお役所の見解でもあるので、この点でも、是正が図られそうな雰囲気です。
 実は、この偽装請負は、国会でも、とりあげられてきた問題です。たとえば、今年2月の共産党の佐々木憲昭議員の質問などがそれです。

 佐々木氏は、いまや三人に一人がフリーターや派遣・請負など「非正社員」だとのべ、劣悪な労働条件におかれていると指摘。都内の事業所を対象とした東京労働局の調査(昨年五月)をとりあげました。
 同局の調査した労働者派遣事業所の81・2%で、業務請負関係事業所では76・5%で、違法行為が横行している実態を指摘(グラフ参照)。禁止されている建設業への派遣や請負を装って労働者を「貸し出す」偽装請負、派遣先から派遣先にまわす多重派遣など、「まるで無法地帯だ」と批判しました。事態の背景に、大手メーカーへの派遣・請負会社間の売り込み競争と大企業の労働コスト削減政策があると追及しました。

 その他にも、光洋シーリングなどのたたかいもあります。こうしたたたかいが、国の対応を少しずつではあるが、変えさせた貴重な成果だと思います。
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コメント

はじめまして。
私は某派遣(請負)会社で働いています。
少し時間があったので関連記事に目を通していると
まるで女の子のブログなのに
細かい事まで書いてあるので
どんな人が書いてるかが
気になりコメントしようと思いました。

実際、派遣や請負は良いイメージはないと思いますが、
正社員で雇用している会社が少ない事、
直ぐ辞めてしまう青年が多い事
が原因だと思います。

ただ、将来に不安があるのは
正社員・派遣社員・フリーター
問わず誰でもあるのではないでしょうか。

私は自由気ままなフリーターに
少しですが憧れています…。

文章がチンプンカンプンになってしまいましたが、
良かったらコメント下さい。

栃木っ子より

投稿: 栃木っ子 | 2006/08/07 20:05

 残念ながらこのブログの管理人は、女の子でも若くもありません。さて、派遣や請負など非正規をめぐってについてのコメントは、今日(8/7)のシンポジウムの詳しい感想とあわせて、後日、エントリーする予定です。よろしくお願いします。

投稿: YOU→栃木っ子 | 2006/08/07 23:48

「派遣切り」・「2009年問題」・「雇用対策」は何処へ
◆急務は「現在の雇用」
政治(与野党共)もマスコミもジャーナリストも、皆大変だと言葉だけの心配に留まっているように思われます。と言うのは、「労働者派遣法改正案」は見直し審議待ちの足踏み状態で進展しておらず、その先が見えないため、「派遣切り」に歯止めがかかりません。「派遣切り」を加速させている要因は、政府及び厚生労働省の不十分な対応にあるということを理解しているのか疑いたくなります。いったい「雇用対策」はどこへ行ってしまったのでしょうか?とくに製造派遣の「抵触日(3月1日)」が過ぎてしまった現在のわが国において、最重要視されるべき課題はまさに「雇用対策」です。「雇用対策」ができれば、わが国の景気の底支えは可能です。雇用が底支えできれば、将来に対する不安も緩和されます。何といっても一番は「現在の雇用」です。数年先の雇用対策では意味がありません。
◆救済手立ては「雇用創出プラン(福祉雇用)」!
詳細は下記のブログをご参照下さい
◆人事総務部ブログ&リンク集
 http://www.xn--3kq4dp1l5y0dq7t.jp/

投稿: 人事総務部-ブログ&リンク集- | 2009/03/14 22:28

雇用創出プラン(福祉雇用)の提言
◆本当に「雇用のミスマッチ」なのか
世界同時不況による異常な雇用危機に対し、地方自治体が実施しているのは2~3ヶ月間の臨時短期雇用のため、期限到来で終了してしまいます。次の一手をどのように考えているのでしょうか。実際のところ、政府や厚生労働省は掛け声だけで地方自治体に一任(丸投げ)です。マスコミやエコノミストは、人材が不足している「介護・農業・林業」分野に人材をシフトすべきと、ひたすら「雇用のミスマッチ」を訴えています。しかし、この雇用危機に対して、一体誰が真剣に考えているのか疑わざるを得ず、製造業に従事している非正規労働者の生活を真剣に心配しているとは思えません。
雇用創出プランは下記のブログにてご確認下さい
◆人事総務部ブログ&リンク集
 http://www.xn--3kq4dp1l5y0dq7t.jp/

投稿: 人事総務部-ブログ&リンク集- | 2009/03/14 22:29

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