市町村の教育改革が学校を変える
大手メディアでそんなに注目されているわけではないから、あまりよく知られていないけど、いま地方の教育行政は、少しずつ変わろうとしている。たとえば、愛知県の犬山市、埼玉県の志木市、これらは少人数学級で注目されたが、かなり独自の教育行政を展開している。まあ、一方で、東京の品川のように行政区もある。ここでも、独自の教育行政がすすめられている。そんななかで、教育委員会のあり方が、いま注目をあびているというわけだ。先日の骨太方針の審議のさいにも、文部科学省の「改革」の目玉にあげられていたのが、教育委員会。教育委員会の役割なんて、多くの人は知らないだろうし。しかし、大きな権限をあたえられている首長から、相対的にどくりつし、教育についての市民的合意を政治の強く影響力から距離をおいておこなううで一定の役割を果たしているというのが、この教育委員会の評価だ。
本書はと言えば、この教育委員会をめぐる戦後の経緯、はじめは教育委員というのは公選制だったんです、から任命制のもとでのその役割を論じた後、地方分権がすすむなかで、独自の役割を発揮し、教育「改革」をすすめる地方のとりくみを紹介、アメリカの教育委員会――これはまたユニークで、少なくないところで、学区という特別な区域がもうけられ=日本の学区とは違う、そこで公選されている――の活動を紹介、今後の、教育委員会のあり方を提案している。
地方のとりくみは教訓がたくさんある。が、なかなか評価が難しい気もする。本書で紹介されている京都市のとりくみはこの評価でいいんだろうか? などと疑問も感じる。要は、われわれが、その評価を考える目と頭をもつことだろうか。外国の例はもっと知りたい。ヨーロッパはいまどうなっているんだろうか? 問題は、1つは民主主義のあり様、もう1つは教育の自主性のあり様なんだと思う。著者の提案をうけとめるうえでも、そもそもの教育委員会や教育行政をめぐる、日本のなかでの緊張をふり返る作業も必要だと痛感する。
ただ、著者の結論にある、外的な力より教育の内在的な自主性の尊重、そこに改革の要があるという提起を大事にして、この問題を考えたいと思った。やはり、こうした問題は広くしられていいと思う。
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