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2006/05/17

なぜ教育基本法を変えてはいけないのか④

 今度の教育基本法「改正」案の問題の中心は、国家と教育の関係が変わることにあると言われます。憲法や教育基本法は、この国家と教育の関係をどう考えていたのか。そんなことを知りたくて、古い文献をあさっています。今日は、ジュリスト創刊号(1952年)に掲載された、田中耕太郎の「教育基本法第一条の性格-法と教育との関係の一考察-」という論文を読みました。田中耕太郎といえば、元文部大臣、その後、参議院議員、最高裁判事までつとめた人です。この教育基本法の立法過程にもかかわった人です。もともとは商法の研究者、法哲学者と言えばいいのでしょうか。
 さて、この論文は、教育目的を法によって規定することは可能かと問いかけます。教育は、芸術などと同じく、法になじまない行為だと言います。しかも、人間と人間の関係による行為です。しかし、公教育として、組織される以上、法律によって規定されることは避けられません。しかも、日本は、戦前、勅語という一種の法体系よって内容まで規定されていて大きな影響力をもっていたため、その克服のために教育基本法で、教育の在り方を宣言する必要もあった。このことを認めたうえで、法は教育内容に対しては、きわめて抑制的でなければならないと、国家による介入の限界を規定しているというのです。
 これは、大事な議論だと思います。はなして、今回、「教育の目標」などを掲げる「改正」案を提案している人たちは、こうした議論をどこまで、検討したのでしょうか。

 こうした議論を、いろいろ調べたりしているのですが、そんななかで、勝文堂書店という、教育専門の古書店を見つけて、今日、『教育基本法文献選集2 教育の目的と理念』という本を買ってきました。こんな古本屋もあるんですね。

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コメント

こんばんは。国家が教育内容に介入してはならないというのは,教育基本法の一番大事な思想であるし,規定であると思います。それこそが,歴史から学んだことであって,時代遅れなどということばで飛ばされてしまうような軽いものではありません。歴史に学ぶことこそ「教育の目標」ではないのでしょうか。YOUさんのおっしゃるとおりだと思います。

投稿: KATEK | 2006/05/18 20:24

 こだわりすぎるぐらい、教育基本法のことばかり書いてしまっていますね。でも、そのぐらいこだわらなければならない問題だと思っています。

投稿: YOU→KATEK | 2006/05/21 22:32

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