憲法記念日の社説
今日は憲法記念日だ。この日の新聞の社説は、毎年、憲法をテーマにしていて、それをチェックするというのが毎年の常だった。それが今年は…。
ちなみに昨年の大手紙の社説は、
【朝日】世直し気分と歴史の重さ 改憲論議を考える
【読売】[憲法記念日]「新憲法へと向かう歴史の流れ」/[航空管制ミス]「プロの誇りは失われたのか」
【毎日】憲法記念日 改憲への原則3点を確認する
【日経】成熟した民主国家にふさわしい憲法に
【産経】憲法記念日 「不磨の大典」に風穴を まず9条と改正条件の緩和
というものだった。中身はともなく5紙とも憲法だ。が今年は
【朝日】米軍再編、最終合意 軍事が突出する危うさ
【読売】[在日米軍再編]「同盟を深化させる『行程表』の実行」/[憲法記念日]「小沢さんの改憲論はどうなった」
【毎日】憲法記念日 情熱をどう取り戻すか
【日経】在日米軍再編を日米の共通利益に
【産経】在日米軍再編 首相は実現に向け努力を/水俣病50年 想起したい「不作為」の罪
と、ちょっと様変わりしている。しかも、しかも、毎日の議論も中身に踏み込むのではなく、どちらかというと議論の在り方をとう。憲法にかかわる問題としての米軍再編を朝日はとりあげるが、憲法との関係でこの日米一体化の軍事同盟の変質に切り込む視点はない。いわば、再編を前提に、すすめ方の問題をなぞるという印象はいなめない。
ちなみに、ブロック紙、地方紙はといえば
【東京】『平和』を生きた責任 憲法記念日に考える
【北海道】米軍再編と日米安保*拠るべきは民意と憲法だ
【河北】憲法記念日/一人一人が理念を持とう
【新潟】憲法記念日を迎えて 重み増す主権者の意思
【神戸】憲法記念日に/政治は多様な民意を受け止めよ
【中国】<GWに考える>米軍再編合意 地元は納得していない
【愛媛】憲法記念日 国民の論議が不足している
【沖縄】[憲法改正論議]機が熟したとは言えない
これはごく一部だ。米軍再編を選んだ新聞も、全国紙とちがい、再編や安保を前提とするのではなく、憲法との関係をふくめ、日米一体化の危険を問いかけている。
憲法をめぐり、日本の進路と安全保障をめぐり、全国紙と地方紙の落差のあまりにもの大きさに驚かさせる。
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読売新聞←によると,【民主党の武正公一衆院議員は、東京・銀座の集会場で開かれた「21世紀の日本と憲法」有識者懇談会(民間憲法臨調)主催のシンポジウムで、「国民投票(法案)では、与野党が歩み寄るため民主党も努力しなければならない」と語った】という。
おいおい,民主党の努力って何だ?!
やっぱり,メディア規制を撤回させた段階で,与党と合意するつもりなのか?
メディアはそれでいいのか?
民主党の憲法に関する委員会のメンバ�... [続きを読む]
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