吉田茂
戦後政治と、現在の政治を考える上で、この吉田茂と岸信介という人物についてはまとまって、勉強したいと思っている。現在の政治を考える上でも、もちろんポスト小泉に、安倍晋三や麻生太郎みたいに、直系の人物が浮上しているということもあるが、そもそも小泉がぶっここわしたという自民党なるもの、そのどの部分をこわして、何が温存されているのかを理解する上でも、戦後政治の枠組みをつくった政治家の伝記を読んでみようと思って、まず、この新書を読んでみた。いろいろ、忙しいので、この本は、お風呂のなかで読む本と決めて(笑い)、ちょっと期間はかかったけど、今日、やっと読み終えた。
さて、この本から確認できたことは少なくない。何よりも吉田が、対外的な侵略・拡張を主張する帝国主義者だったこと。ただ、強い天皇制信奉者だっただけに、アメリカとの戦争は回避しようと働いたこと。それが戦後政治の主人公に押し上げる要因となったわけだが、だからこそ、何よりも天皇制の存続が彼の最大の課題であったこと。そして、そのためにはアメリカに屈服し、再軍備をある種主導したこと、そして、徹底した反共主義者で、民主主義の一貫した敵対者であったことなどなどである。ここにも、いまの自民党政治の枠組みがおぼろげながら見えてくる。それは、小泉が壊したものではけっしてないのではあるが。
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