良心の自由と子どもたち(再論)
いろいろな本を並行して読んでいますが、この『良心の自由と子どもたち』もやっと最終コーナー。この本は、後になるほど唸らせる。
昨日の「朝日」の「読書」の欄の「著者に会いたい」のコーナーで西原さんに取材したインタビューをふまえての紹介が掲載されていた。著者本人の解説だけど、なるほど、この本のポイントをうまく紹介している。「特徴的なのは、望ましい教育を考えるのではなく、『どんな教育となってはいけないのか』という”禁止ライン”の方から考えた点だ。教師の権力性を意識し、基本的人権としての『良心の自由』を押さえた上で、学校の子どもに強制できるもの、学校がかかわることはできるが強制はできないもの、学校がかかわってはいけないものを仕分けしている」。
さらに、この記事は言う。「『今の衝突は、日本社会が良心の自由の意義に気づき、基本的人権を真に尊重する試練』…『普通の子どもの普通の親と思っている方々や。通学路の安全には気を配っていても、学校の中は安全と思っている人たち。学校にもっと言いたいことを言っていいんじゃないですか』」と。
ここまで読んでくると、日本国憲法がもっている意味や意義が痛いほどよく分かる。その国家と国民の関係、政府をしばる憲法を国民の支配するものに変えようと言う改憲のもつ意味を考えさせられてしまう。いま改憲勢力に憲法を変えさせてはいけない。そのことも考えさせられる1冊でもあると思った。
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