戦争のリアル
今日の新聞にいっせいに内閣府の「自衛隊・防衛問題に関する世論調査」についての報道がならんだ。たとえば、日経の報道はこうだ。
「戦争に巻き込まれる」不安、世論調査で45%が指摘
内閣府が29日に発表した自衛隊・防衛問題に関する世論調査によると、日本が戦争に巻き込まれる「危険がある」と考える人は3年前より1.8ポイント増えて過去最高の45.0%に達した。北朝鮮の核開発問題など不安定な東アジア情勢を反映したといえそうだ。
国際平和活動への協力については53.5%が「現状維持」を希望。「これまで以上に積極的に取り組む」は31.0%にとどまった。
自衛隊のイラク派遣に関しては「復興に役立っている」が66.7%を占めた。沖縄の米軍機能の一部を本土に移転することについては賛成(51.5%)が反対(34.5%)を上回った。 ……
この世論調査をどう見るべき何だろうか。調査の全体は、まだ今日の段階で、内閣府のHPにはアップされていないので、わからない。ただ、多くの人が戦争にリアルさを感じているようだ。それはもちろん、私たちの生きている世界の実際に、戦争の最中にある世界だと言うことがある。9・11の恐怖とその反対側には、イラク戦争という恐怖もある。同時に、日本の外交についての漠然とした不安感があるのも違いないと思う。有効な平和への回路を、ときの政権が見いだせないでいることも事実だ。さらに、ことさら不安に駆り立てられるような社会状況がそんざいしているのも事実だろう。経済のグローバル化の進行の中で、必要以上に敵を大きくさせる社会状況がある。
多くの人が、戦争にリアルを感じているのなら、われわれは平和のリアルを語らなければならない。いまの世界は決して、戦争の危機ではなく、太く平和への道を歩もうとしていることへの現実感。その主張に、どれだけ説得性を込めることができるのか。われわれの使命である。いまわれわれは試されている。
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