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2006年3月

2006/03/31

民主党はどうなるんだろうか

 メール問題のけじめをつけるため民主党の前原代表だとか執行部が総辞職することになった。まあ、当然といえば当然だろうが、ほんとうに政党としての体をなしていない。
 1週間後には新代表が決まるそうだけど、小沢一郎氏が就任するんだろうか。民主党の出方で、政治が大きくかわるなんて期待するわけにはいかないけれど、後半国会は、国民投票法だとか、教育基本法だとか、ほんとのほんとにきな臭い法案が並んでいる。それだけに、少しでも、少数意見(議席のうえでの)が大事にされるような国会運営に改善されることは最低限の願いであるんだけど。

59年目の教育基本法

Nec_0038Nec_0039 今から59年前の今日、教育基本法が施行された。つまり、今日は、教育基本法の59回目の誕生日というわけだ。そんな今日、全国で、教育基本法改悪反対のとりくみがおこなわれ、私も、昼には、社会文化会館でおこわなれた全教などの学習交流集会(写真左)、夜は、日比谷でおこなわれた全国連絡会の集会にさんかしてきた(写真右)。緊迫した情勢の中でおこなわれた集会だけに、発言もそれぞれよかったです。昼の集会の小森陽一さんの話がとくによかったと思いました。
 私が教育基本法に関心をもつようになったのは、18歳のころでしょうか。私は、小学校の頃は、生意気な子どもだったので(今もって話もありますが…)、担任の教師に殴られてばかりいました。だから、先生というのはあまり身近な存在ではありませんでした。中学や高校時代に、強い影響をうけるだとか、尊敬する先生にであうこともありませんでした。文学にのめりこんで普通じゃない先生だとか、授業をぬけだして藤井寺球場に行くと、そこでであう先生だとかいて、親しみを感じることはありましたが。それでも、母親が養護の先生だったので、先生という仕事を嫌っていたわけではありません。浪人をしていたときに、自分の現在をつくっている日本の教育制度の問題に関心をもち、新聞の教員たちの研究集会(当時の日教組ですね)の記事をよんで、自分が接してきた教師とまったくちがう先生がいることを知って、教育について学んでみたいと思い、志望を教育学部に変えた。そのときが教育基本法との出会いだったでしょうか。憲法にもとづく教育の精神がここにあると。
 だから、単純に教育基本法改悪には強い怒りをもちます。事態は、正念場。人の心を打つような言葉で、私も、小さな、自分にできる運動をすすめたいと思います。

2006/03/30

黒田清 記者魂は死なず

430924361409_ou09_pe0_scmzzzzzzz_ 大阪に住む先輩の年賀状に、この本のことが書いてあった。思い出がつまった本だと。その先輩と黒田さんとのあいだにどんな交流があったのかは私は知らないが、私も、1度、梅田の黒田ジャーナルの事務所で、数時間、黒田さんとお話をさせていただいたことがある。ほんとうになんとも言えない、魅力にあふれた、人だった。その人物像は、大谷昭宏さんが原作の漫画『こちら大阪社会部』にも、よく描かれている。黒田さんがなくなったとき、編集長をたきつけて、大きなお花をおくったことを思い出す。
 この本は、去年買っていたんだけど、やっと最近手にとりはじめている。出版社の紹介は、

 黒田軍団をひきいて庶民の側にたった社会部記者として闘い抜き、ナベツネ体制と真向からぶつかった魂のジャーナリスト黒田清。その誕生から死までの波乱にみちた軌跡を厖大な取材と証言によってたどる渾身にして唯一の伝記。

 電車のなかで、読んでいて、思わずボロボロ涙がでてくる。英雄的なジャーナリストであるが、弱さもたくさんあって、そして、人間味がいっぱいだ。いまちょうど、読売を辞めるところ。感想は後日。

2006/03/29

シリアナ

Poster シリアナとは、シリアとイラクとイランをあわせて1つの国にするというアメリカの一部にある中東「民主化」構想なんだそうです。バラバラに描かれはじめる、CIA、石油資本、中東の王国の動き、パキスタンからの出稼ぎ青年などの動きが、だんだんと1つにむすばれて。アメリカの石油利権をめぐる動きが鋭く告発されます。

 改革に意欲的な王子ナシールが王位継承権を持つ中東のとある小国。長年危険な諜報活動に従事してきたCIA工作員のボブ・バーンズは息子の大学進学を機に引退を決意する。そんなボブに最後の極秘指令が下される…。ワシントンの大手事務所で働く野心溢れる弁護士ベネットは、アメリカの巨大石油企業コネックス社が絡んだ大型合併を巡る調査を任される…。ジュネーブに暮らすエネルギーアナリストのブライアンは、ある不幸な出来事をきっかけに、ナシール王子の相談役に抜擢される…。ナシールの国に出稼ぎに来てコネックス社の油田で働いていたパキスタン人青年ワシームは、突然の解雇に遭い、路頭に迷う…。まるで繋がりを持たないはずの彼らの運命は、容易に見通すことのできない一つの巨大なシステムの中に深く組み込まれていく。

 なんというか、泣きたくなるぐらい、つらい映画です。ちょっと今日はボロボロに酔いたくなりました。
 今日は、半日。中東をめぐる暗い闇につき合った感じです。
 
 さて、イスラエルの選挙は、カディマの勝利。一方的な分離政策はつづきます。中東の平和のゆくへのどこにいくのでしょうか。

ガーダ パレスチナの詩

T0004322_1 フォト・ジャーナリストの古居みずえさんがつくった「ガーダ」というドキュメンタリー映画の試写会にやっといってきました。古居さんはパレスチナをとり続けてきた写真家ですが、彼女の写真は大好きです。困難ななかに生きる女性へのやさしい視線というか。
 さて、この映画、ガーダという女性の人生を淡々と追っています。結婚から出産、そして、つかのまの平和。しかし、時代は、第二次インディファーダーの時代に。イスラエル軍による親戚の子どもの死から、彼女は、パレスチナの女性たちの人生の聞き取りの仕事をすすめていきます。
 時代というものをていねいに解説しているわけではありません。パレスチナの問題を理解するには少しむずかしいかもしれません。パレスチナ問題にどう接近したのかという点では評価が分かれるかもしれません。ただ、女性への視線は古居さんならではのもの。彼女らしい、視点の映画だと思いました。
 GWには、東京や大阪で一般公開です。

2006/03/28

教育の自由をめぐって

 KATEKさんが、ブログで西原博史さんの『良心の自由と子どもの権利』の感想を書かれていたので、私も。いつもKATEKさんは、私のブログの紹介をしてくれるので恐縮してしまいます。
 さて、この本は、先日、紹介したもののまだ全部読み切ったわけではありません。が、半分ほど読んでいてどんな問題意識をもったかと言えば。西原さんの議論は、精緻だなあというのがまずもっての感想。私たちが、憲法や教育基本法の議論をするとき、陥りがちな、政治主義をみごとにひっくりがえしてくれています。法律論としては、隙のない、憲法や教育基本法「改正」論、蹂躙する議論の批判になっていると思います。
 西原さんの議論は、国民の教育論のもつ弱点への指摘にも言及しています。私自身、KATEKさんと同じように、堀尾・兼子=国民の教育論のもとで育った世代です。そんな人間からすると、この西原さんの教師の権力性についての指摘は、痛いところつくなあという印象をもちます。しかし、違和感もないわけではありません。必ずしも、堀尾教育法学の批判としてはかみ合っているとも思えない点もあるのです。たとえば、なぜ、堀尾教育法学は、教育の公共性を私事性の組織化としてとらえたのか。この議論のかみあいのなさは、もしかしたら、教育固有の条理をどうとらえるかだとか、子どもの学習権の根底としてとらえるべき発達権の理解にかかわるのかなあなどと思いながら読んでいます。
 教職員組合運動にきわめて近い位置で、その理論を発展させていった堀尾教育法学と、ややそこに距離をおく西原さんの議論という違いもあります。ある意味では、西原さんの議論にたいし、堀尾教育法学は、やや動的という言い方もできるかもしれません。逆に言えば、運動に寄り添ったときにおこる、視点の欠落を西原さんの議論は埋めているもかもしれません。それは、ここにきて、かさにかかって、押し寄せてきているきわめて反動的な憲法・教育基本法をないがしろにする議論に、必ずしも有効な、国民の心をとらえるような議論を構築できていない(?=ここまでいえば言い過ぎですね)国民の教育権の側の議論を飛躍させるヒントを提示してくれているような気もします。
 ここ数年、積み重ねられている国民の教育権にかかわる議論なども、西原さんの議論をきっかけにしっかり学んでみたいなあと思っていますが。

2006/03/27

海外で戦争する軍隊への一歩

 今日、27日、自衛隊が陸海空三自衛隊が一人の指揮官の下で作戦行動する「統合運用体制」に移行した。これまでは、陸、海、空はいわば独自の独立した組織であった。いま、なぜ、統合運用なのか、その理由がアメリカの軍隊にあることは、「安全保障と防衛力に関する懇談会」に出されていた資料でも明らかだ。つまり、いっしょにたたかうアメリカが統合運用しているのだから、作戦を展開するうえで統合運用が必要だというわけだ。
 では、なにがいちばん大きくかわるのか? 実は、日本の自衛隊は、憲法上軍隊ではないわけだから、軍事力が暴走しないための仕組みが2重3重にもつくられていた。文民統制も自衛隊型の仕組みがあって、武官が直接、最高指揮官である首相や防衛庁長官の決定には関与できない仕組みになっていた。正真正銘の現場のトップが生まれたことによりその歯止めがはずされようとしているのだ。
 自衛隊はまた1歩海外で戦争する軍隊に近づいた。

 桜の満開に近づいてきました。今日は、印刷所の近くに満開の枝がありました。団地の桜並木もちらほら咲き始めています。桜はやはりきれいです。
 そういえば、ここ数年、桜をテーマにした歌が、たくさんでていますよね。森山直太朗からはじまって、河口恭吾、ケツメイシ、コブクロ、まだまだありますよね。だいたいカラオケで歌ってますけど。でも、なぜ「さくら」なのかなあ。それも、若い人がなぜこうも桜をテーマにするのでしょうか。その背景にあるものは、少しさぐりたい気がします。
 そういえば、昨年かな?佐藤俊樹さんが『桜が創った「日本」』という本を出していたよね。結局、読んでいないから、この気に読んでみようかな。職場でも、みんなで、土曜のお昼にお弁当もって桜を見に行く予定。

国家にからめとられないために

 教育基本法をめぐる動きについては、先日、エントリーしました。おそらく今度でてくる改正案のキーワードは「公共の精神」というとこになると思います。ある意味では、「愛国心」は、どちらでもいいのだろうと思います。さて、「公共の精神」とはなんなんでしょうか。それはたぶん、ホリエモンみたいなのが生まれたのも教育の問題というやつでしょう。国民のモラルや秩序をつくりあげるために必要なものというわけなんでしょうか。
 かつて、保守勢力が主張してきたのは、「国家の公共性」つまり、国家の政策を徹底するための公共性というものだったと思います。もちろん、ここで言われている公共性というのは、単純に国家のものではなく、国民の不安感情や、不満感、とくに教育をめぐる不信を利用して、国家が国民をからめとるような仕組みになっていることです。やや誤解をおそれずに言えば、市民の公共性というものをからめとるような議論が用意されているのではないかという印象をもっています。ここにしっかりした反撃が必要なのかなあなども思いながら、新聞のベタ記事を追う毎日なんですが。この問題もちょっとしっかり勉強したいなあとは思っています。あんまり、正しくないのかな。

2006/03/26

監視国家になるんだろうか

 今日は、久しぶりの休みで、朝から団地の駐車場の抽選です。日頃の行いがいいんでしょうか。バッチし選定順位4位で希望の位置を獲得!
 そんなこんなでよろこんで、家にもどってテレビをつけて、サンデープロジェクトを見てみると……。政治的なビラを撒いたために逮捕されたいくつかの事件の特集をやっていました。言論の自由がここまで危なくなっているのかと、あらためて驚きました。イラク戦争に反対したビラを撒いたために逮捕された立川テント村事件、そして、「しんぶん赤旗」号外を撒いたために逮捕された事件…。公安警察という不気味な組織の存在がうかびあがってきます。とくに社会保険庁の職員だった堀越さんの事件は、彼を、そのビラを配布する以前、国家公務員法違反で逮捕するために、1カ月に渡ってのべ、170人以上の職員を動員して、すべての生活を監視していたことが明らかにされていました。
 仕事がら、公安警察に関する本は何冊か読んだことがあります。また、共産党などにスパイをおくりこむ事件を目の当たりにしたこともないわけではありません。が、この21世紀の時代に、ここまで大がかりに公安警察はやっているという事実を、映像でつきつけられると、恐ろしい気分になってしまいます。そして、この番組が言っているように共謀罪の提案です。ある行動をすることを相談しただけで逮捕される……。もちろん、そのためには、相談を監視することが合法化されるのです。一方で、危ない時代に入っていることは否定しようがありません。

靖国神社にまたまた行ってきました

 昨日25日に、地域の青年たちといっしょに靖国神社に行って来ました。天気がよかったので、ものすごい人が来ていましたが、遊就館のなかは普通の人数でしたが。
 去年は3回、今年ははじめてです。すっかり「通」ですね。半分、ガイドをやっています(笑い)。私なりに、この神社の歴史観がよくわかる工夫はします。また、日本の戦争の本質がわかるよう、靖国神社で見えるもの、見えないものみたいな問題提起も最初にします(半分、吉田先生の受け売りですけど)。それでも、一見学者としても、毎回、新しい発見があります。
 遊就館でいろいろ見ていて、日本の朝鮮侵略の経過を展示してあるところに来て、ある参加者が、これを韓国の大統領がほんとうにみたら起こるだろうなって言いました。そのとおりですよね。先日廬大統領は、日本に行って遊就館に行ってみたいと発言したことは紹介しました。これに対し、小泉首相は、どうぞごかってにと言うような発言をしました。韓国の主権をふみにじる乱暴な形ですすめられた侵略の事実をさかさまに描いた展示に、小泉首相はどう説明するのでしょうか。あらためて、首相の異様な外交感覚というものにおどろかされました。
 感想文のノートには前回きたときよりも、少し、ナショナリスティックなものが多いのが気になりました。

2006/03/23

教育基本法が重大局面に

 新聞のベタ記事を丁寧に読んでいると、教育基本法「改正」に向けた、与党の検討会の動きが急ピッチにすすんでいることがよく分かります。今日の新聞には、昨日の検討会の様子が報道されていますが、「改正案」の条文を作成にむけ、文部科学省や法制局をまきこんで、項目毎に最終調整がおこなわれているようです。残すところは、教育の目的など、数項目とも言われています。この分では、4月にも条文が発表されるということも考えられないわけではありません。それだけに、教育基本法の改悪をとめよう!全国連絡会 が呼びかけている3月31日にむけた行動が重要になっていると思います。
400430993X 今年は、仕事のうえでも、「子どもと教育」の問題について、ちゃんととりくもう(とりくみなさい)ということで、ここんところ、できるだけ勉強したりしていますが、必要とされるていねいな議論を自分のなかで組み立てられていないことに少しいらいらしてきています。現実には、多くのところで学校の中に民主主義が根付いてきたわけではありませんし、子どもや親の権利、教育に対する要求というのは、実は、実現してきたわけではなく、教育というものに不信が根付いているわけですから。それだけに、説得力ある、ていねいな議論をつくらなければなりません。たとえば今日、西原博史さんの『良心の自由と子どもたち』を読んでいても、あらためてそう思いました。最初、西原さんは、「良心の自由」というものがどう扱われてきたのかをふり返っています。そうなんです。必ずしも大切に扱われてきたわけではなかったのですから。
 政治の動きのほうが速いですから、かなり焦ってます。しっかり、勉強して、このブログでも発信していきたいとは思っていますが……。
 

2006/03/22

「慰安婦」と出会った女子大生たち

31670690 神戸女学院の石川先生のゼミが、『ハルモニからの宿題』に続いて、つくった本です。前作が、正面から日本軍「慰安婦」に挑んだ学生と教員の姿を綴ったものだったのに対し、今度も本は、もう少し、入門的です。最初に、ハルモニたちが描いた絵に文章をつけて、絵本風にこの問題を紹介。学生たちが聞いたハルモニの証言の再録。そして石川先生が、この問題の論点と学生の学びの経過をスケッチ。学生有志の座談会と続きます。高校生でもこの問題に接することができるわかりやすさと、同時に、日頃学生たちが感じていることと、この問題をむすびつけ、学びのなかで、生き方を探求していく。今生きる学生たちのいわば生きるための「教養」の獲得の道筋をしめす「学びのすすめ」のような構成になっています。学生と同じ目線で、私たちの生きる視野をこの問題を通じて広げていく、そんな一冊になっているという感じです。

ブログが少し滞りがち

 仕事が忙しくって、ブロクへの書き込みも滞りがちです。いろいろなことが起こっていますね。パラリンピックでの大日方選手の活躍は少し心が躍りますね。WBCでの日本の優勝もうれしいことです。ただ、マスメディアのはしゃぎ方は、少し異常な面もあって、心配ですね。
 今日は、共産党と社民党の党首会談が28年ぶりにあったそうです。私がまだ学生だったころです。少し、ワクワクします。
 米軍基地再編をめぐる情勢は、沖縄を中心に山場です。そんなこんなですが、忙しい限りです。

2006/03/19

綿井さんがイラクへ

 カリスマ・ジャーナリストなんて呼ばれている綿井健陽さんが、いまバグダッドに行っています。今日は朝日のコメントが、明日は地方紙にレポートが掲載されるようです。
 彼のブログに、バグダッドのようすが掲載されています。ぜひ、ごらんください。

仕事のピークですから

 昨日も今日も仕事です。ちょとした忙しさ……。まあいつものように。ブログに書きたいこともたくさんあるんです。小泉首相の、あいつぐ発言とか、麻生外相の発言とか。それは、一息ついたらでしょうか。そんななか、イラクは3年を迎えますね。この話題も後日。

2006/03/17

東京の学校…

 独立行政法人がつくられたとき、企画立案部門と執行部門の分離ということがいろいろいわれた。つまり、行政機関のなかで、企画部門のみを残して、執行部門は民営化をめざそうという構想だ。そういった流れは、国立大学の法人化をはじめ、学校教育の分野にも確実に持ち込まれている。たとえば、東京では、職員会議は、議論の場ではなく、校長の方針の伝達機関と化している。主幹制度が導入されその傾向はいっそう激化している。京都市の養護学校では、教員のなかに、方針を考える人と、実行する人の格差まで持ち込まれているともいう。
 つれ合いの職場でも、教育的な価値や道理が随分通用しなくなったとの愚痴につき合う。3・13通達は最たるものだんだろうが、物言えぬ職場に確実に近づいているようだ。職場にあきらめが支配するときは、教育の死を意味するに違いない。大きくは、その決着ともいえる教育基本法の「改正」がとりざたされている。その意味では、文字どおり正念場にちがいない。したたかな教師たちの、父母との共同のしなやかな運動に、いま注目したいとも思う。がんばれ!!

2006/03/16

「遊就館を訪問したい」韓国大統領

読売新聞のWEB版から

「遊就館を訪問したい」韓国大統領、靖国参拝けん制
 中曽根康弘元首相、福田康夫元官房長官ら日韓協力委員会のメンバーが16日、韓日協力委員会との合同総会のためソウル入りし、青瓦台で盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領と会談した。
 盧大統領は、靖国神社の展示館である「遊就館を訪問したい」と述べ、韓国や中国が軍国主義的だとして批判している遊就館を挙げることで、小泉首相の靖国神社参拝を間接的に批判した。……

 盧武鉉大統領の主張はわかりやすい。”私に、小泉さんが参拝する靖国の施設である遊就館を見せることがでくるのか”だ。戦争を美化したこの遊就館。問題の本質をついているなあ。

なぜ岩国の声に耳を傾けないのか

 先日紹介した岩国の住民投票。今日、岩国市長が、防衛庁にその結果をもって要請をおこなったそうだ。が、対応したのは課長クラス。政府は、米軍再編にかかわるこの問題の地元の要請に、異例の冷たさをしめしてしている。政府、自民党関係者の、安全保障は国の専管事項という発言が相次いでる。国の安全をないがしろにする地域エゴと言わんばかりに、とにかく火消しに必死である。だが、ほんとうにこれは一地域のエゴなんだろうか。
 もう1つのブログで紹介している、中国新聞の社説を引用したい。

  「国防は国の専権」として、これまで「頭越し合意」をしたように、強硬な姿勢を押し通すか。それとも柔軟路線への転換も視野に入れるのか。かじの取り方によっては、関係自治体や住民の反発が増し、日米安保そのものを揺るがす事態を招きかねない。
 ……それでも投票が成立したのはなぜか。移転容認の見返りに地域の振興策を求めるべきだとする声よりも、基地機能の拡大・強化への不安や負担増の懸念が勝ったからではないか。
 中間報告によると、岩国基地には米海軍厚木基地(神奈川県)から戦闘攻撃機など五十七機と約千六百人の要員の移転が計画されている。現在、配備されている五十七機と合わせると、極東最大の米空軍嘉手納基地(沖縄県)の所属機数を上回る。
 こうした事情に加え、政府側の説明不足が住民たちの不安に拍車をかけた。移転案公表後、政府側から示された騒音予測図には、約十年前の飛行経路が使われ、最新のデータに基づく踏み込んだ資料の提示もなかった。誠実な対応とは、とてもいえまい。
 嘉手納基地周辺では、「運用上の都合」を理由に、深夜から早朝の飛行自粛を取り決めた日米の騒音防止協定がほとんど効力を失っている実態もある。沖縄の現状を見るにつけ、岩国基地に隣接する広島県西部地域をはじめ、中国山地での低空飛行訓練の増加を心配する県北や島根県などで、移転反対の声が強まるのも容易にうなずける。
 …。米国の世界戦略を具現化するとされる今回の在日米軍再編案に対し、専門家の間でも疑問の声は多い。将来に禍根を残さないためにも、拙速は厳に慎むべきである。

 地域の安全は、国の安全によってふみにじられるものなのだろうか。地域の声に耳を傾けない政治をファシズムというのではないのか。

2006/03/15

二男の卒業式

 実は、今日は二男の卒業式。わが家は完全に義務制の学校とはお別れです。早いものですね。自分が子育てを担ってきたって思っていますから、思い入れも少なくないですよ。よく育ったなあ、なんていろんなことを思い出しながら、思っちゃいます。ま、でも、心配もまだまだ大きいんですけど。卒業式はいけませんでした。ま、でも、いろいろ、話しているし。大事な一日であったことは事実ですね。

神はサイコロを振らない・最終回

 神はサイコロを振らないの最終回でした。もともと、ずるいストーリーです。全編、人との別れの物語ですから。4回ぐらいしか見ていないんですけど、泣き虫な私は、だいたい泣きっぱなしですね(笑い)。でも、ストーリーは優しい話ですから、よかったですよ。小林聡美をはじめ、俳優さんも魅力的だったしね。ほんと、よかったですよ。

2006/03/14

都教委の通達

 東京都教育委員会、「入学式、卒業式等における国旗掲揚及び国歌斉唱の指導について」という通達を昨日、発しました。「今般、一部の都立高等学校定時制課程卒業式において、国歌斉唱時に学級の生徒の大半が起立しないという事態が発生」したため、「校長が自らの権限と責任において、学習指導要領に基づき適正に児童・生徒を指導することを、教職員に徹底する」というのです。
 高校生たちは、みずからの意志で、起立しなかったのではないのでしょうか。そのことについて都教委は高校生自身から直接、話を聞いたのでしょうか。指導を強要するのではなく、結果を強要する。つまり、一方的に、教員に、高校生の心の中に入っていくことを強要する今回の通達は、ある意味で、ゆくつくところまでゆきついた、教育行政の退廃をしめしています。もはや、発する言葉もありません。

京都へ出張

 今日は、朝早く起きて京都まで出張。名古屋をすぎると、米原あたりは銀世界。京都は東京よりずいぶん寒かったです。10時半ごろから、お昼ごはんをはさんで、2時頃までいろいろお話。
 せっかく京都にきても、駅前のビルから出ることもなく、そのままトンボ帰り。ちょっともったいないですね。少しぐらい歩ける時間があればいいんだけど、そんな時間もなく……。でも、まあ、大事な話を聞けたし、よしとしよう、かな。

2006/03/12

学力をめぐる問題

47503216804750322733 久しぶりにここ数日、教育問題にとりくんだりしている。そこで、この『希望をつむぐ学力』と『日本の教育と基礎学力』という本を読んだりしている。前者の冒頭に、中山文相(当時)の発言が掲載されている。子どもたちに「社会に出たら厳しい競争の世界が待っている」ことを自覚させて、「なぜ勉強しなければならないか教える」「基本的なことをもっと徹底して教える」というものだ。文相は変わっても、政治のほうから教育行政に加わっている圧力はそう変化はないように見える。文部科学省との思惑の違いも見えてくる。PISAショックという言葉がある。OECDがおこなっている学力テストのことだが、その結果では日本の子どもの学力が低下しているのだ。そこから、いろいろな議論がおこり、先の文相の発言となり……。
 学力テストの比較では、慎重な検討が必要だ。何が学力問題を考えるとき必要なのか。東大の先生方による後者の本は、その意味では、研究者の主流の議論と言っていいんだろうが、現在のメディアの議論には批判的だ。いろいろ読んでいて、漠然と僕が思うことは、子どもにたいする見方がキーポイントになるんだと思う。子どもが主人公と言えば、それだけで論争的になってしまうんだろうけど、発達の主体たる子どもに即して考えるような子ども観が大事だと思おう。もう1つは、問題は教育のことを論じているんだから、それだけに教師の専門性というものをどう考えるのかが大事だと思う。「教育改革」というのは、いい意味でも、悪い意味でも、教師も専門性というのが、一つの焦点として議論されるべきだと思うから。
hikarikage さて現在の教育をめぐる議論のなかで、なかなか、焦点化されないんだけど、実は大きな問題がこの特別支援教育の問題だと思う。いまおこなわれている国会でも、この問題で学校教育法等の改正案が提案されている。
 LDやADHDなど発達障害と言われる、これまで障害児教育の対象とされてこなかった教育的ニーズをもつ子どもたちを対象とする教育の充実をはかるというが建前だ。ところが、なかなかいろいろな問題を含んで、この問題も展開している。あえて、教育の問題を大ざっぱに論じてしまえば、いろいろ目の前になる子どもたちの問題に向き合おうとしたとき、金は出さない、いやむしろ金を使わないような効率的な事業のすすめ方をしなさいというのが施策の出発点になる。しかし、教育は、人を育てるとりくみだ。効率という尺度でははかれない。ムダも、余裕も必要なものでもある。そこから、子どもたちの発達をはばむようなことが危惧される政策展開が実際には提起されることになる。発達支援学校で、はたしていまのように、重度の障害ある子どもたちの教育が守れるのか。ほんとうに学校で特別な教育的ニーズをもつ子どもたちが十分なケアがされるのか。こと教育のあり方の根本にかかわるような議論が、いまなされようとしているのでもある。

岩国の住民投票

リンク: @nifty:NEWS@nifty:岩国市の住民投票、反対が賛成を大きく上回る見通し(読売新聞).

 在日米軍再編中間報告に盛り込まれた米海兵隊岩国基地(山口県岩国市)への米海軍厚木基地(神奈川県)の空母艦載機移駐受け入れを巡り、賛否が問われた岩国市の住民投票は12日午前7時から投票が始まり、午後8時に締め切られた。
 午後7時半現在の投票率は58・27%に達し、投票成立の条件となる50%を超えた。午後9時半から開票されるが、反対票が賛成票を大きく上回る見通しだ。……

 政府は、安全保障は、国の専管事項だという。が、日常の安全をはるかに越える、100機を超える米軍機が常駐することになる岩国基地。そうした基地機能の強化は、ちょくせつ、住民の安全にかかわる問題でもある。同時に、あらためて、憲法の平和的生存権についても考えたい。開票の結果がまたれる。
 

2006/03/11

イラクから帰国した自衛隊員の自殺

時事通信で、次のような記事が流れていました

イラク経験者で自殺5人=陸・空自派遣2年間-防衛庁
 イラク復興支援特別措置法に基づく人道復興支援のため、イラクとクウェートに派遣された経験のある陸上、航空自衛隊員のうち、計5人が自殺していたことが11日、分かった。……
 政府関係者によると、2004年1月から今月10日までの約2年余で、陸自で4人、空自で1人の自殺者が出た。これまでに派遣された隊員は陸自が延べ5000人、空自が延べ1600人に上る。 

 これってどう思われます。

2006/03/10

大学院生の進路

 ご存じ、三四郎さんの日記「創作童話 博士が100人いる村」というものが紹介されていた。なかなかショッキングな内容である。数年前、ポスドクという研究者の不安定雇用を政府が推進したとき、若手研究者の問題について、少し関心をもったことがある。いまでは、様変わりというほど、ショッキングな、若手研究者の実態がある。
 くわしくは、この童話を読んでいただくとして、ここで紹介されているような数値が事実なのかと調べてみた。文部科学省のHPに学校基本調査が掲載されている。そこで、平成17年度の大学院博士課程の修了者数は、1万
5286人とある。死亡・不詳が1436人とされているのだ。この間の日本の教育制度は、明らかに科学技術政策に傾斜し、大学院教育に傾斜してきた。その教育政策の矛盾を端的にあらわしているのかもしれない。ならば実態を知り、よく議論すべき問題ではないか。
 この絵本は、大学院生のなかで、しずかなブームだという。それだけにとどまらず、よくとく考えるべきだと、強く思うのだが。

やっぱり忙しい!

 なぜか、やはり忙しい。ブログの更新もままならない感じ。
 そのなかで新聞を読んでいると、なにか社会に向き合う基軸がゆがんでいるという思いが募る。それが今日のもう1つのブログへのエントリー。

格差社会について思うこと

 TBで足立区のことについていただきました。ちょうど、今月の『文芸春秋』で、佐野真一さんが、足立についてのルポを書いています。実際に、足立は、政策的にも、都営住宅がつくられ、東京において貧困のうけざらになってきたことは事実です。私の、つれ合いは、昨年まで足立の養護学校に勤務をしていましたが、実際に、このルポでは反映されないような、私たちが向きあわなければならない問題も存在しています。
 さて、先月から今月の、月刊誌を賑わす、格差社会の問題です。あえて問題提起をするならば、日本でセイフティネットなるものが機能しているのかって問題です。最低賃金制だとか、社会保険だとか、生活保護だとか、いまの日本ではいずれも、自己責任の名の下で、機能しない実態が存在するのではないのか。そんな、空恐ろしい姿とを直視する必要があるのではないでしょうか。

2006/03/08

つくる会の続々報

 KATEKさんのコメントへの返答をかねてのエントリーです。
 たしかに、こんどの「つくる会」のこたごたの背景には、採択戦惨敗の責任問題や、日本会議との関係など政治路線があるのはまちないないと思います。
 こうしたごたごたの顛末を、西尾幹二氏が、ブログでかなりくわしく暴露しています。歴史教科書の旧版の氏の執筆部分を岡崎久彦氏が書き換えたことなど、おどろくようなことも紹介されていますが……。
 GAKUさんが、TBをつけてくれています。ぜひ、ごらんください。

今月の課題は教育

 今月の課題は、久しぶりに教育です。前に書いたかもしれないけど、実際にすすんでいる「教育改革」は。全体が一つの理念にもとづいた、体系だったものにはなっているとは言えず、むしろ、ここ数年間、「日の丸・君が代」や教科書問題に代表されるような、政治による外側からの引き回しもあいまって、かなり思いつきと行き当たりばったりという印象をもっています。とくに、学力問題にかかわる、「ゆとり」バッシングなどは、ほとんどまともな科学的検証もないままに、政治家のおもいつきですすんでいると言ってもいいと思います。
 ただ、政策動向には、太い線というのがあるのも事実で、それは新自由主義的な「教育改革」だということができると思います。ほんとうは、学力問題なども、どちらかと言えば、この新自由主義的「改革」のなかで、1つの目標とされた「学校のスリム化」との関係のほうが大きいとは思うのですが。
 そんなことを考えながら、子どもと教育を考えるとき、まずは子どもの声を聞き、と、子どもを中心とした学校づくりの実践の本を読んだり、学力問題を、どう子どもに即して考えるのかということをいろいろ調べてみたり。子どもの権利にもとづいて学校というものを考えたときの、ADHDやLDなどの問題について調べてみたり、取材したり、研究者とキャッチボールしたり、まだまだ藪の中。
 いちばん思うことは、教育の問題を考えるときは、共感と言うことが大事だと思っていて、そのためにも心が健康的でなければなりません。そんなことを考えもって、仕事をする毎日です。

2006/03/07

小坂文相の発言顛末

 小坂文相が、2月28日に、荒川静香選手と懇談した際、トリノ五輪のフィギュアスケートのさいに、ロシアのスルツカヤ選手がフリー演技で転倒したことを「喜んだ」と発言したことに対し、抗議が殺到し、やっと6日に文相は謝罪したという記事が新聞に載っていました。こんな発言を聞くと、政治の世界はここまでフェアプレーというものと縁が遠くなったのかとがっかりしてしまいます。やはり、投機資本主義の広がりのもと、勝つために何をやってもいいといった風潮が、社会全体、少なくとも保守政治の世界を蝕んでいると思わざるをえません。ましてや、小坂氏は、文部科学大臣です。文部科学行政の根幹にかかわる問題とも思えるのですが……。

2006/03/06

スキーでは

 土、日とも快晴! しかも、数日前に雪がふっていたので、まあまあの雪質。とにかく、気持ちよかったです。長野の山々が一望でき、菅平高原のいろいろなところを、たっぷり滑りました。
 夜は、宿で、大阪の「呉春」という日本酒と、「富の宝山」「海」という芋焼酎を飲みました。私は、芋焼酎はどうも苦手だったのですが、黄麹の焼酎はフルーティーで飲みやすいということを宿のオーナーに教えてもらって飲んだのですが、なるほどおいしかったです。少し、はまりそうです。
 と言うわけで、楽しい2日間でした。まったく、俗世間を離れて、白い世界で、あたまを空っぽにすることができました。

 さて、今日から仕事です。飲み会で騒いだときと同じように、思いっきり落ち込みモードになりますね、やはり。仕事が重荷なの?、いやいや、どうも、別の理由があるようですね。明日には気分転換して、遅れている仕事のテンポを取り戻さなければなりませんね。

2006/03/04

スキーに来ています

 子どもが受験だったんで、今年はじめてのスキーです。いっぱいすべって、おいしいお酒を呑んで、幸せ、幸せ。

2006/03/03

国会の審議のいま

 国会中継を何となく見る時間があった。政府の側のあまりにも緊張感のない対応。それはそうでしょう。予算は衆院を簡単にも通ってしまった。
 一時期、流れが変わったという議論をしたが、それが今では……。メール問題で国会の状況は大きく変わってしまっている。そこで、どうしても考えたい点がある。ここには、小選挙区制度による、現在の議会の弱点が反映されていないのかということだ。小選挙区による二大政党制は、大政党に大きな議席が与えられる。議席の配分が民意の正確な反映でない以上、政府に正面から批判的な政党は、場合によって小さな議席しかもてず、国会での質問も十分には保障されない。政治的立脚点が近い二大政党によって国会の多数をにぎったとき生まれる、国会の形骸化や国会審議のスキ。そんな状況が今回の事態をつくったとは言えないのだろうか。そんなことも感じた、この数日の国会の状況だった。
 

日本アカデミー賞

 作品賞をふくめ13部門中12部門が「ALWAYS」。えー、どうして作品賞、「パッチギ!」じゃないの? っていうのが正直な感想。「ALWAYS」もいい作品だとは思いますけど、いい作品だっていう水準のもの。作品のインパクトや、意味合いという意味では、ちょっと違いような。日本映画の、メジャーな場面での評価はこんなもんなのかなあ。ものすごく残念な感じがしますけど。

2006/03/02

ダーウィンの悪夢がBSで

 昨年の山形国際ドキュメンタリー映画祭で注目をもっとも集めた「ダーウィンの悪夢」が、NHKBS1で放送されます!
 3月5日(日) 後10:10~0:00

 人口約3500万人のうち200万人あまりが食糧不足に苦しむといわれるアフリカ・タンザニア共和国。その北部に広がる世界第3位の湖・ビクトリア湖からは連日、白身魚ナイルパーチの切り身が冷凍食材としてヨーロッパ・日本にむけ大型ジェット輸送機で輸出されている。しかし、この食料輸出は一部の人を潤すだけで飢餓・貧困・HIV感染のまん延・武力紛争の続発といったアフリカのかかえる問題を解決する糸口になっていない。魚の加工工場と空港がある湖畔の町・ムワンベにカメラを据え工場主・漁師・輸送機パイロット・ストリートチルドレンなどさまざまな人々を見つめることでアフリカの構造的な貧困問題を浮き彫りにする。
Darwin’s Nightmare(原題)
制作:仏・オーストリア・ベルギー/2004年

 私もまだ見ていないのですが、これって必見ですよね。


昨日のエントリーの続報

 昨日、紹介した盧武鉉大統領の3・1節記念辞が韓国大使館のホームページに掲載されています。

 また、つくる会の顛末は、GAKUさんのブログに全文が資料として掲載されていますので、ぜひごらんください。

2006/03/01

3・1独立運動記念日の盧武鉉演説

 今日は、韓国の独立運動の記念日だ。韓国では盧武鉉大統領が演説をした。
 その内容を、朝鮮日報のWEB版からひらってみると。

盧大統領、小泉首相を初めて直接批判  
 盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は1日、独立運動記念日の記念演説で、日本の小泉純一郎首相を直接批判した。
 盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は、「靖国参拝は戦争反対の決意で、プライベートを理由に外国が干渉することではないとしている」と小泉首相の論理に言及し、首相の言動の意味は本人の弁明で決まるのではなく、客観的視角から評価されるとし、「国の指導者の行為は、人類普遍の良心と歴史の経験に照らし適当であるのかということを基準に評価すべき」と語った。
 盧大統領と韓国政府は、昨年の独立運動記念日演説などを通じて日本政府を厳しく批判してきたが、盧大統領が、日本の首相を直接批判したことは今回が初めて。これを受けて日本側の態度の変化がない限り、韓日首脳会談は今後も行われないものと見られている。

 盧大統領は、「隣国について誤って記述された歴史を正そうと堂々と言うためには、我々の歴史にも誤って記述されたものがあったら正さなくてはならない」とし、「現在進行中の過去の歴史清算過程はこのような歴史的観点から理解されるべきで、またこのような観点を考慮して行われるべき」とも話したそうです。
 これに対しての小泉首相のコメントは、「私は日韓友好論者。戦後60年の日本を歩みをこれからよく見て、日韓友好に努めていただきたい」というもの何とも空疎な発言だろうか。

 

「つくる会」の迷走

 今日新聞を読んでいると、「新しい歴史教科書をつくる会」が。八木修次会長や藤岡副会長らを解任したという記事が出ていた。どういうことだろうと「つくる会」のホームページにアクセスしてみると、それが会のニュースとして詳しく掲載されていた。いまそれを紹介しようと思って、この会のホームページにもう一度アクセスしてみると、なんとそのニュースが全文削除されて差し替えられていた! もともと掲載されていたニュースは、理事会内部で、2派にわかれて、対立している様子が生々しく書かれていたが……。プリントアウトしたものは、職場にあるので、後日紹介することにして。
 もともと1月に、名誉会長だった西尾幹二氏が辞任したことがそのもとにはあるようだ。
 氏のブログ、西尾幹二のインターネット日録には辞任の理由を次のように、書いている。
 

「その精神活動をよく知らない新しい理事が最近多数入ってこられて、立派な方も勿論おられるが、私とは話が合わなくなってきた人が増えてもいる。言葉が通じなくなってきた。会議などでの論の立て方、合意の仕方が理解できない。私が苦労しつづけるのはだんだんバカらしくなってきた。そういうことはある。歴史観が大きく違うということはない」

 真相はよくわからないが、昨年の採択で10%をめざしながら、0・4%にとどまった同会をかかえる矛盾は小さくないようである。

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