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2006/02/15

学習指導要領改定へ

 子どもたちの学校での学習内容を規定する学習指導要領の改定の作業がすすんでいるそうです。まず、中教審で議論がすすんでいます。13日に、その審議内容について報告する文章が発表されました。
 まだ、熟読したわけではありませんが、気になる内容がいっぱいです。
 もともと、学習指導要領の改定が、前倒しですすめられようとしているのは、ここ数年の学力論争がその背景にあることはいうまでもありません。いわゆる「ゆとり教育」へのバッシングです。文科省の内部でも「ゆとり」派対「学力」派だとか、「改革」派対「守旧」派などいろいろな言われ方をしました。政治の世界では、自民党を中心に、アンチ・ゆとり派が跋扈していると言えると思います。

 しかし、中教審の議論は、アンチゆとり派の巻き返しかと言えば、そんな単純ではありません。やはり、一昨年のPISAショック、OECDの学力調査の結果が大きく影響していると言えそうです。とくに、その結果から、やたら国語力だとか思考力というのが強調されているのが特徴です。ざっとながめての感想ですが、この報告がそうていしている学力観については、よく検討が必要な気がします。たとえば、子どもの社会性ということが強調されていますが、どちらかと言えば労働力として社会によく対応できる能力のことを指しているような感じで、社会に主権者として参画していくような力のことではありません。

 さらに問題なのが、こうした教育のすすめるシステムについての記述です。市町村や学校に権限をと言っていますが、しかし、教育到達目標は国が決め、その結果を国が管理するというのですから。この国の設定した目標に対する結果を、国が評価をするというのは、新たな国家統制につながります。しかも、条件整備を文章では言いながらも、実際の予算では国の支出が減らされるわけです。この間すすんでいる、学校選択の自由化など競争原理の導入と、学力テストなどにより評価と管理がどんな教育をつくりだすかは、想像がたやすいことだと思うのです。これらは、フィンランドをはじめ教育先進国というれるような国ではすでに否定した施策であったりします。少なくとも、どこにも成功のないモデルを簡単にすすもうとしているのです。
 こうした議論にたいしては、しっかりと批判的な目で見つめていく必要があるようです。
 いずれにしろ、詳論は後日に。とりあえずの感想です。

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