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2006/01/15

ヒトラー 最後の12日間

20050627004fl00004viewrsz150x 実は、この映画も、みていませんでした。DVDばかりですね。今年の目標は、映画館で映画を見ることでしょうか。
 さて、この映画。話題になっただけに、いろいろなことを考えさせてくれます。映画が描いているのは、ベルリン陥落直前の、ヒトラーとその周辺の人々の姿という、限られたものです。それだけにどうしても、賛否もふくめ分かれ、議論になるのでしょうが。

 ただ、すごく思ったのは、戦争についての「記憶」ということと、その戦争の「語られ方」という問題です。映画もふくめ、私たちの目の前にあるのは、戦争そのものではなく、戦争の「記憶」です。つまり、いまの人たちが、かつての戦争をどう認識しているのか、そこにはその後の「修正」ということも反映しています。この「記憶」のされ方の、日本とドイツとのあまりにも大きな違いということです。それは戦後の積み重ねだということでもあるのだと思います。だからこそ、ヒトラーの「語られ方」そして、その受けとめ方は大きく違いのでしょうね。
 そのことは、エンディングで、ヒトラーの秘書だった当人が、戦後にソフィー・ショルの存在を知って、自分のおこなったことが「知らなかった」「若かった」ということで許されないと恥じたと言っていることに象徴されているようにも思います。そう「白バラ」のショルです。「記憶」の問題だからこそ、私たち自身の問題として考えなければならないと思うのです。

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コメント

昔,『白バラは語らず』(だったかな?)という映画を見ました。ショル兄弟のような抵抗運動があったことも今はなかなか話に出てきませんね。本屋からも消えかかっています。日本での抵抗運動はもっとかたられもせず,映画にもならずです。「土曜日」という名のパンフレットが作られていたことも,私にとっては大事なことですが,多くの目からは消えています。なんとかしたいものです。
(ごまめのはぎしり!)

投稿: KATEK | 2006/01/16 20:15

 「白バラは死なず」ですね。今度、「白バラの祈り」という、ゾフィー・ショルの映画がはじまります。これは必見です。
 日本で抵抗運動が語られないでは、映画の問題だけでなく、その原作になるような、きっちりした伝記などもふくめて、ないんですよね。そういう意味では戦後の文化の問題なのかもしれません。
 「土曜日」というパンフは、どういうものでしょうか? ぜひ教えて下さい。

投稿: YOU→KATEK | 2006/01/17 01:19

こんばんは。『土曜日』という雑誌というかパンフレットというのは,美学を専攻としていた中井正一という人が中心になって,京大の滝川事件を発端にしてできたものです。美学にとらわれず,社会を鋭い目で見ている人です。ともかく自由に語ることが大事だというスタンスで,仲間と一緒に文章を書いては,喫茶店などに土曜日ごとに何気なくおいていたというものだったと記憶しているのですが・・・中井正一さんの文章は全集にもなっているので,何かひとつ読まれても損はないかと思います。私にはちょっと前の話でうまく伝えられずにごめんなさい。また読みなおしたいです。

投稿: KATEK | 2006/01/17 19:54

 ありがとうございます。中井正一ですか。魅力的な人物なようですね。ぜひ、読んでみたいと思います。何とか手に入りそうですね。感想は後日。でも、たしかに、こういった戦前の抵抗は、ほとんど知られていないですものね。戦前の日本の加害という問題だけではなく、戦前の日本国内での弾圧という問題ももっとしっかり認識されないと、歴史認識は豊かにはなりません――そう痛感します。
 余談ですが、彼が戦中、勤務していた相愛大学には、私の大学時代の友人が勤務しています。この大学にこんな歴史があったのも知りませんでした。

投稿: YOU→KATEK | 2006/01/18 00:26

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