証言 戦後日本経済
読むのに、ずいぶん時間がかかってしまいました。通勤の経路を変えたため、少し読書時間が減っているのが影響しているのでしょうか、久しぶりの経済書で時間がかかったということもあるのでしょうか。でも経済書というよりも、戦後の日本政治経済史の貴重な証言です。とても興味深く読みました。占領下の日本の経済政策がどのような指向をしていたのか、いわゆる満州人脈とのかかわり、著者の大きな問題意識である、アメリカに追随したもとでの西側の一員としての役割を担わされた日本の経済……。高度経済成長と国の政治とのかかわり。そのなかで、生活大国や公害対策などの議論。田中政治の評価。80年代の中曽根そして、90年代の一連の改革から現在の小泉構造「改革」、一貫した流れがあるようで、「改革」の目的や方向は案外違っていることも読めばわかります。
現在の外交にたいする疑問視から、保守層なりの政策の目的における太さなども感じさせ、たくさんのことを考えさせられた一冊だったと思います。
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