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2006/01/05

急増する就学援助

 正月の新聞のなかで、気になった最大の記事は、やはり「朝日」の「就学援助4年で4割増」という記事です。就学援助とは、経済的な理由で就学に支障ある子どもの保護者を対象に、市町村がおこなう援助で、生活保護家庭に加え、市町村が独自に基準をさだめておこなっているものです。東京や大阪ではほぼ4人に1人、全国平均でも1割強にのぼります。東京でも足立区は突出していて、42・5%にのぼるのです。

 塾や習いごとに一ヶ月に何万もつぎ込む家庭の存在の一方で、学用品や給食費の補助をうける家庭が、これほどの規模でひろがっているのです。しかも、それは残念ながら、義務教育の段階から、その学びにありように大きく影響をあたえるようになっているのも事実なのです。

 20世紀の終わりから21世紀の初頭にかけて、働きながら、きわめて不安定で、貧困な状態におかれるという層が、ふたたびはっきりした大きな帯として存在するようになっているのです。この格差社会をどうみるべきなのか。この記事で、苅谷東大教授は、「機会の均等もなし崩しになっては、公正な競争社会とは呼べない」と、コメントしています。「底が抜けた」とも表現される社会状況のなかで、社会保障や労働法制など社会のありようが問われているのです。

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コメント

私もこの記事にびっくりしました。やっぱり格差は広がりつつあるのでしょうか?義務教育の段階まで・・子供に過剰な投資をする、そしてその子供たちが成長して社会を動かしていく層になっていくのでしょうか。お正月から、嫌な気持ちになりますね。

投稿: めろん | 2006/01/06 11:02

 ご無沙汰しています。あけましておめでとうございます。
 ほんとうは、こんないやな社会でも子どもたちはそれを乗り越えてくれるっと思いたいですよね。でも、大人の責任を曖昧にしてもいけません。異常な格差を是正する1年にしたいものです。
 あと、個人的には、負けずにダイエットです。コツって何ですか?

投稿: YOU→めろん | 2006/01/06 22:54

学校にいると,特に担任だったりすると,授業料の払えない生徒のことでいつも悩まされます。保険に入っていないから,病院に行けないという生徒もいます。見た目は朗らかで,感じのいい生徒でも経済状態は大変なことが少なくありません。だからバイトに励んで,授業中寝ていて,なんてこともたくさんあります。特に私の勤務してきた学校は,「成績の悪い」生徒が多い学校ばかりなので,そんなことが気になります。

投稿: KATEK | 2006/01/07 01:05

 格差というのは、2重にも3重にも重なって拡大していくのですね。「格差社会」って一言で言われますが、実際に、なにが起こっているのか。真剣にみつめなければと痛感させられます。

投稿: YOU→KATEK | 2006/01/08 00:23

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足立区ってそんなにひどいのか? 今朝(3月10日)のテレビで「格差スパイラル」を取り上げ、その実例として、東京都足立区では4割の児童が給食費を払えず就学援助を受けていると報道していた。 似たようなことは、確か今年の1月3日の朝日新聞朝刊一面にも大きく取り上げられていたので、改めて驚いた。 昼休みに近くの本屋へ行き、雑誌を立ち読みすると、「文藝春秋」「中央公論」「論座」でも、格差社会や下層社会について取り上げていた�... [続きを読む]

受信: 2006/03/10 18:54

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