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2005/12/08

家族の中に沈殿する困難

 母親が娘を18年間「軟禁」していたという福岡の事件がマスコミをにぎわしている。少なくとも、テレビのワイドショーは、かなり興味本位で報道し、母親を責め立てる。報道によれば母親は少女に「発達が遅れていた」と言っているという。十分な情報がなく、軽率にこの事件についてコメントすることはできないが、少し暗い気持ちになる。

 もちろん両親の責任は問われるべきだとは思う。それはそうなのだが、困難が家族に中に沈殿していないのかと心配になる。障害をもつ子どもについては、私たちは70年代、全入運動で巨大な成果をかちとってきた。この間、介護や引きこもりなどの困難についても社会化されるような努力がすすんでいる。それは重要なことだとは思う。でも、それでも、すくいきれない困難は存在するのだ。とりわけ、90年代に入っていこう、ずいぶんと自己責任という言葉が使われるようになってから、こういった困難が広がっているとは言えないかもしれないが、十分意識されたりされなくなっているのではないのか。社会の片隅、家族の中に沈殿してしまっている困難というのは、実は、その社会のありようを映し出しているような気がするのだが。

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