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2005/12/09

特別支援教育

 特別支援教育という言葉をご存じですか? 障害のある子どもたちの教育についての新しいとらえ方で、発達障害といわれる学習障害(LD)、注意欠陥・多動性障害(ADHD)、高機能自閉症など特別な教育的ニーズをもつ子どもたちへの教育を充実させることを目的に制度改正がすすめられようとしています。今日(昨日)、中教審の最終答申が出たようです。

 この問題が、提起されるようになったのは、文部省が、99年にLDについての報告をだしたころからでしょうか。ずっと、この問題は、関心をもってきました。そもそも私が教育の問題に関心をもつようになった、1つの契機が70年代の障害児の学校への全入運動です。権利としての教育ということをずいぶん言われたものです。その点からも、こうした課題が、社会的に光をあてられたというのは、貴重なことだと思います。

 ただ、すでに答申は、案の段階のものが先月、文部科学省のHPにアップされていましたが、それをざっと見ただけでも、少し悲しい思いをせざるをえないのです。大きく「構造改革」がすすむなかで、本来あるべき特別支援教育の理念から、ずいぶん離れてしまったなあという印象をもたざるを得ないからです。最初は、文部科学省は、リストラ圧力の中で、つじつま合わせに汲々としている印象でした。が、いまでは、少し「投げやり」という印象もないではないのです。すでに障害児教育の関係のMLなどでは、「地域の実情にあわせて」という名の下で骨抜きにならないのかという危惧が表明されています。

 もう1つ、これまで、蓄積されてきた、障害児教育の豊かな実践とその専門性が生かされる形ですすむのかという点です。ややもすれば現場では「就労」など、効率的な観点が優先され、発達がないがしろにされないのか?
 これまで社会の片隅に沈殿していた困難が、教育という社会的な課題にふさわしく社会化されるのか? 重大な岐路にたたされていることをも感じさせれてしまいます。

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コメント

養護学校に通う子どものハハやってます。

特別支援教育という言葉を耳にしてから、すでに
3年がたっています。私の住んでいるところでは
そういう言葉が上から聞こえてきたのはつい最近。
やっと重い腰を上げてやり始めたのかな、という
感じです。うちの子は重度の遅れがあります。なので
最初に聞いた時には「うちには関係ないのかな」と
思いました。それは違うぞ!と関係各位から説明して
もらいましたが、まだわかってません(苦笑)
特別支援教育になると特殊学級がなくなる、なんて
間違った情報が流布されて、親がパニくったなんて
話も聞きました。

養護学校の親御さんたちと話をすると、どうも「自分
たちには関係ない、軽度のお子さんの為のもの」という
意識があるような気がします。私も実はあったりして。
実質、変わったことがないんです。関係あるんだよ、と
言われても実感が湧かないんですよね。

初めてで長々と愚痴文ですいません。

投稿: rinrin | 2005/12/09 17:28

 説明するとややこしくなるんですが(笑い)、当初は、従来の形での「学級」をなくす方向であったことは事実です。関係者の強い声で、その流れは一定変わりましたが。
 ただ、正直、いろんなことがおこっています。たとえば東京では、「特別支援教育」の名によって、障害児学校の統廃合がすすめられようとしていたり、重度の肢体不自由児の発達のよりどころにもなっている寄宿舎が大幅に廃止されようとしていたりします。
 学校は、本来、地域と父母と教職員と行政がいっしょになって充実させていくものであるはずです。むずかしい課題ですが、しっかり考えていきたいものですよね。
 『みんなのねがい』という雑誌があります。
http://www.nginet.or.jp/
に詳しくのっていますが、ぜひ参考にしていただければと思います。

投稿: YOU→rinrin | 2005/12/10 00:29

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