ニートと公正な働き方
先日のNHKのニートの番組のエントリーにnaoさんから、コメントもいただきました。
naoさんの指摘の通り、父母のあいだで、関係者のあいだでいろいろな運動がすすめられていることは、たいへん重要だと思います。
それだけに、メディアの論じ方というのはもっと本質をついたものであってほしいと思うのです。
たとえば、このNHKの番組でも、ご両親のもとで働きはじめている青年は、月100時間の残業と、激しいノルマのなかで身体をこわしニートになったと紹介されていました。つまり、ニートの背景には、企業というか社会の異常な「働かせ方」というのが大きな問題としてあるということは否定はできないと思うのです。公正で人間的な働き方というのを社会でどう確立するかです。
もともと、このニートの議論は、かなり丁寧で、慎重な議論が展開されてきたという経過があります。若者の自立という問題を研究していた、小杉さんや宮本さんなどが、若者バッシングに対峙する形で議論を展開し、それが政府の政策にも影響をあたえてきたということができるんじゃないかと思います。それだけに、全体として、この企業のあり方にかかわるような議論は、全体として、あまりにも抑制的すぎるような気がします。
政策にかかわるような方々が発言しにくいような問題を、指摘していくのもメディアの役割ではないでしょうか。
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