なぜ事実に光があたらないのか
戦時中、日本企業に徴用・雇用され死亡した朝鮮半島出身者の遺骨問題がクローズアップされています。犠牲者の推定は約5万人とも言われています。しかし、この間、政府の調査で遺骨が確認されたのは868人分。朝鮮人強制連行真相調査団は、「理屈にあわない」と批判しています。
日韓の政府間のあいだで、この問題がクローズアップされ、政府が重い腰を上げたのは評価できます。が、60年間放置したあとの、調査です。真相にせまる努力やとりくにがなければ、真相は明確になりません。しかし、この点でも、情報は十分公開されていないのが実際のようなのです。調査団の請求に、事業所ごとなどの資料は公開されていないのです。
現在、朝鮮人強制連行についても、「バックラッシュ」とよべるような現象があります。「強制連行」という政策はなかったなどの主張です。しかし、歴史の事実として、同時、日本の一部とされていた朝鮮で、労働力の徴用や募集があったのは否定できません。具体的にどのような状況で、こうしたことがすすめられたのが、当時の政府がどのような言葉をつかっていたのかではなく、何がおこっていたのかを事実で1つひとつ確認していくことが大事だと思います。それはそんなに先送りしていい課題ではありません。
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