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2005/09/21

自民党を壊した男

 首班指名で、340票。3分の2を大きく超える数字です。あらためて、その巨大な「力」をまのあたりにして、何とも言えない気分です。
 さて、先日、少し書いた『自民党を壊した男』をとりあえず読み終わりました。副題に「小泉政権一五〇〇日の真実」とあります。読み終えて、苛立ちだけが残ります。もちろん、読売新聞政治部の手によるものですから、小泉政権がすすめている政策の中身を検証したりするものではまったくありません。彼が、就任以来掲げてきた「自民党を壊す」ということがどうすすめられてきたのかが描かれています。党内での妥協や駆け引きを展開しながらも、構造改革をすすめるという点では、一定の流れがはっきりと見ることができます。
 これまで、橋本内閣以降の政権では、この改革は、成功しませんでした。小泉内閣でも「妥協」をくり返しているわけですから、この流れに、自分のなかで「過小評価」みたいなものはなかったのか、と考え込んでしまいます。ましてや、三位一体であるていどの妥協や先送りをはかりながら(でも、貫いている)も、郵政民営化にかけた攻勢。おそらく、早い段階から筋書きがあり、今年のある時期には、解散への準備も考えていたのでしょうね。そういうことも読みとれます。そう考えると、今年の前半は、私は、なんてお気楽な政治に対する見方をしていたのだろうかと落ち込んでしまいます。
 アメリカサイドの要望、そして、財界のこの間の、強いとりくみを考えれば、小泉さんがすすめようとした方向はちゃんと見えてくるはずです。一方で、財界は、二大政党制を視野に入れています。しかし、それは、手段であって、目的を達するためには、局面局面で、力の入れ方は変わってくるはずです。ここでも、政治の力学の見方が、とても甘かったと感じてしまいます。
 ただ、内部にさまざまな矛盾をはらみながらの小泉大勝です。そのことは、この本からのわかります。いちばんの矛盾は、じっさいになそうとしていることと、国民の要求との乖離でしょう。政治の動きを、しっかり見れるようになりたいものです。

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