« 後藤田正晴氏逝く | トップページ | プラップジャパン »

2005/09/22

放送中止事件50年

025744840000  「テレビは何を伝えることを拒んだか」とのサブタイトルがある。この点をテレビ五〇年のあいだにおこった一六五の「事件」をとおして検証したのか本書である。
 五〇年代の「ひとりっ子」、六〇年代の「ベトナム海兵大隊戦記」など、放送中止事件と聞いて、連想する事件は少なくない。時代を正面から描いたドラマやドキュメンタリーは権力と衝突し、その介入を招くことになった。七〇年代に入ると、放送局が権力との衝突をさけ、娯楽化路線に舵をとる。八〇年代以降、極端な自主規制がすすみ、NHKなどの政治報道は、政権政党のためのものという色合いを強く出すようになっている。まず政治家に説明する――先のNHK政治介入問題が明らかにした問題だ。放送の到達点を鋭く問う一冊となっている。

« 後藤田正晴氏逝く | トップページ | プラップジャパン »

読書」カテゴリの記事

メディア」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 放送中止事件50年:

« 後藤田正晴氏逝く | トップページ | プラップジャパン »

無料ブログはココログ
2024年9月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30