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2005/07/31

原爆被害と受忍論

 最近、コメントをよくよせてくれる洋さんのブログに、原爆展や被爆体験を聞くとりくみの話がのっています。若い人たちが中心になってとりくむ、こういった行動は非常に大事だと思います。
 昨日の、9条の会の講演会でも、井上ひさしさんが、被爆者の話を紹介されていました。最近、濱谷正晴先生が『原爆体験』という本を出されています。現代文庫で『原爆災害』が再刊されているので、この機に読んでみたいなあとは思っています。被爆の実相と、そのことがもつ意味は問われつづけなければなりません。
 さて、昨日の9条の会では、沖縄戦にかかわって、受忍論について大江健三郎さんが、ふれていました。先日も、大阪の中国残留孤児裁判の判決文を紹介しましたが、「戦中及び戦後において国民のすべては多かれ少なかれその生命、身体、財産上の犠牲を耐え忍ぶことを余儀なくされていたのであるから、戦争損害は国民のひとしく受忍しなければならないもの」というこの立場は、司法だけではなく、行政当局も、戦後、一貫してとりつづけてきた立場です。この立場で、被爆者が切り捨てられ、沖縄戦の被害者が切り捨てられ、そして残留孤児が切り捨てられてきた。
 こんな国が、海外の日本軍の被害者に向き合えるはずがありません。裁判で、そのときよく用いられるのが「国家無答責の法理」というもの。「戦前の日本では、国家の違法な公権力の行使によって生ずる私人への被害に対して、国家は不法行為責任を負わないとする国家無答責の法理が成立していた」という立場です。
 いよいよ8月がやってきます。60年目の8月に、私たちはいっぱいいろんなことを考えたいと思います。法理というものは、つねに正義や道義によって乗り越えられ、発展をとげていくものだと思います。人間の苦しみや困難に向き合えない、戦争の被害(加害)に向き合えない法理は、やはり乗り越え、発展させられなければならないのだと思うのです。

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コメント

私のブログを取り上げていただいて、ありがとうございます。被爆体験を聞くというとりくみは、私自身、とくにこだわって来たつもりなので、そう言ってもらえるとうれしいです。いまは、被害の側面と同時に、加害の側面にも目を向けて行きたいと思っているところです。

私は三日から広島に行きます。元ちとせのライブは、もしかしたら生で見れるかも…TVに写ったりしたら、びっくりしますよね~^^

投稿: | 2005/08/01 23:52

 私は、なぜが! 世界大会には行ったことがありません。今年は、節目の年というだけでなく、いろんな意味で、課題も多い大会ですから、ぜひたくさんのことが吸収できればいいですね。
 私の方は、今年は、6日に、近所の診療所で「被爆体験を聞く会」があるので、なんとか時間をやりくりして、二男といっしょに参加しようかなとは考えているのですが。

投稿: YOU | 2005/08/02 23:58

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