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2005/07/18

日高六郎のインタビュー

 16日の朝日新聞の夕刊に、社会学者の日高六郎さんのインタビューが掲載されていました。パリに暮らす氏は、現在帰国中だそうです。

 満州事変直前も、中国の教科書が「反日的」になっていました。……中国民衆は、日本の侵略に対して、日本製品の排除や「反日」教育で対抗する。日本は15年戦争で敗北し、侵略戦争は審判されます。ところが日本には自己反省の能力がない。戦後、文部省は、教科書に15年戦争を侵略戦争と書くことを認めないこともありました。中国の民衆や「反日的」になる原因は、日本のこの非現実的な歴史認識でした。……。
 またこうも言います。
 ヨーロッパ、アフリカや中南米、中東では、イラク戦争反対の声が強い。日本はアメリカについて自衛隊がイラクに入りました。あれだけの金を使うなら、本当の人道支援ができたといわれている。国連の常任理事国になることは絶望的になったと思います。
 まして憲法改定など、ヨーロッパでは不信感が強い。だれも「強い」日本など見たくない。9条を改めたら、アジアの国の民衆の怒りと不信は、10倍にも強くなる。9条改定は、国内問題ではなく、国際問題なのです。それを知らない日本の2大政党は、井の中の蛙でしょうね。日本には「開国」が必要だと感じます。

 私の日高先生に対するイメージは、はっきり言ってややこしい人。ややこしい人は変わりないのでしょうが、このインタビューは説得力があります。近著である『戦争のなかで考えたこと』を、読んでみたくなりました。

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