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2005/07/14

ユン・ボンギルと靖国神社

 昨年、知り合った舞台俳優のemuさんこと、榊原典子さん(近ごろ、劇団を退団してフリーになったそうです。飛躍を期待します!)が、この秋、 「熱り(ほとぼり)」という劇に出演します(シアターΧ、11月30日)。この劇は、ユン・ボンギル(尹奉吉)を主人公にしたもの。ユン・ボンギルは、1932年4月29日、日本による韓国の植民地支配に講義し、上海での天皇誕生日の式典に爆弾を投じた韓国にとっての「義士」。中国や韓国では「上海義挙」と呼ばれています。最近、出版された日中韓共通教材『未来をひらく歴史』に、彼の2人の息子にあてた遺書が紹介されていました。

おまえたちにも血が流れ、骨があるのなら
きっと朝鮮のために勇敢な闘士となれ
太極の旗を高く掲げ
私のなきがらのない墓を訪ね
一杯の酒を注いでおくれ
お前たちは父がいないことを嘆くなかれ
愛する母がいるのだから

 『未来…』では、この「義挙」後、中国の民衆と国民党政府は感嘆し、朝鮮の独立運動を積極的に支持するようになったと書いています。
 ところで、実は、靖国神社の遊就館に、このとき死亡した白川義則上海派遣軍司令官の「血染めのワイシャツ」が展示されているのです。図録には、「朝鮮独立党に属する者が投じた爆弾により負傷。…死亡」とあるだけで、ユン・ボンギルの名や、彼がなぜそのような行動にでたのかなどについての記述はまったいありません。さて、この劇は、ソウルと、そしてユン・ボンギルが銃殺された金沢でも公演するそうです。日韓のかけはしに。ぜひ成功を期待したいし、今度は見に行きたいと思っているのですが。
   

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