過去の克服
石田勇治さんの『過去の克服―ヒトラー後のドイツ』を読み終えました。歴史の事実と向き合うという点で優等生と言われるドイツ、しかし、そのドイツでも、この問題は、まっすぐすすんできたわけではないことが本書を読むとよくわかります。ナチスの犯罪を目からそむけようとした戦後10年間。外圧のもとで、変化の兆しが現れた60年代。68年の変革をへて、ブラントの下での変化。くり返される、歴史修正の動き。保守政治もふくめたコンセンサスの広がり。ドイツ統一があたえた影響と、強制連行への補償のはじまり。などなど、過去の克服をめぐるせめぎあいのなかですすんできたことがよくわかります。日本の政治の課題は大きいけれど、だからこそ、このドイツの戦後史からは学ぶことが大きいと思います。
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