戦後保守政治の転換
仕事で、五十嵐仁さんの『戦後保守政治の転換-「86年体制」とは何か』という本をよみました。
少し、長くなりますが本人の紹介です。
これは私の最初の単著で、保守政治を中心にして、戦後から96年までの政治過程を分析した概説書です。そのなかでも、70年代後半から80年代中葉にかけての保守政治の変化を分析し、特に中曽根政治の基盤・背景・特徴が明らかにされています。
中曽根内閣の時代に戦後保守政治は転換し、それによって生じた新しい政治的な枠組みが「86年体制」であるというのが本書の主張であり、このような転換を生み出した背景には、日本の経済的・社会的な中期変動や国民の政治的・社会的意識の変容があるというのが結論です。
ただし、今日から振り返ってみれば、中曽根時代における転換は、いささか過大に評価されていたように思われます。本書の分析通り、転換の必要性については増大しつつありましたが、転換そのものについては中曽根時代では中途半端に終わり、「戦後保守政治の転換」という課題はその後も小沢一郎らによって引き継がれていくからです。この点について、詳しくは、本書の続編に当たる『保守政治リストラ戦略』をご覧ください。
いまのような属国日本は、どのように生まれたのか。たんなる対米従属から、いっそうの深化をみせた80年代の保守政治。こうした視点からふり返るのも興味深い課題だと思います。
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