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2005/06/11

日韓歴史共同研究委員会

 日韓両政府の合意によっておこなわれていた、歴史共同研究委員会の最終報告書の全文が発表になりました。かなり膨大なもので、正直言って参っています。ぼちぼち読もうとは思うのですが、うーん。
 今日の新聞では、どの新聞も大きくその内容を紹介しています。だいたいの論調は、歴史認識の溝は深いです。近・現代史1つをとっても、まったくといっていいほど、問題の捉え方は対立をしています。まあ、委員会の人選という問題もあるのでしょうが。ただ、昨日、紹介した『歴史教育と教科書』にもあるように、私たちがこうした隣国との歴史対話でおこなわなければならないのは、対話をとおして、自国の歴史認識のゆがみをただすことです。相手の国うんぬんではなく、相手が日本をどう見ているのかを知ることを通じて、自国の歴史認識について自己反省をするという作業であるはずです。ところが、一般紙の報道は、どこもこの視線はなく、あたかも日韓が対等で歴史について対話する作業として報道しているのです。これでは軸足が大きくぶれているとしか言いようがありません。
 さきの戦争で、多大な被害を生みだした日本の侵略と支配。それを覆い隠す歴史修正主義は、きわめて政治的です。日本の政治の中で広がっている、この動きと、先のメディアや学問の世界の動きは無関係とは言えないでしょう。同時に、そういった議論を容認するような国民意識の状況=偏狭なナショナリズムがひろがりつつある状況はよく考えなければなりません。なぜこのようなナショナリズムが生み出されるのか。歴史認識の根元を問いかけながら、いまの状況そのものもよく考えていきたいものです。

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» 「日韓歴史共同研究報告書」を読む [ジャーナリズム・歴史と現在・覚書]
いろいろ軋轢が多い日韓関係だが、2002年5月から始まった日韓の歴史研究者による日韓歴史共同研究の報告書が出たので、日韓文化交流基金のホームページhttp://www.jkcf.or.jp/を通じて、いくつか読んでみた(古代史から現在の日韓関係史の研究まで全体は膨大な量がある)。木村幹氏の「総... [続きを読む]

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