14歳からの仕事道
玄田有史さんの『14歳からの仕事道』という本を読みました。私の二男も14歳。何事にも意欲のないような、自信なさそうな姿は心配のたねです。将来にも希望のないような……。そんな14歳にたいして、どんな言葉をもてばいいのか、そういう問題意識で読んだ本です。
玄田さんの本は、『仕事の中の曖昧な不安』や『ジョブクリエーション』ではやられたと思いました。『ニート』では、この人の若者にたいする目線の確かさと、やはり、教育の専門家でないためか、単純に兵庫のトライアルウイークを評価する点などには、不安を覚えました。職場体験のとりくみは、子どもにとって意味をもっていくためには、前後のとりくみもふくめ、教育現場の努力なしには成功しないと思います。そのあたりの分析はありません。
この本はどうでしょう。14歳への応援歌でもあります。ただ、これが14歳にとどくのかどうかは自信がありません。14歳には14歳なりのいきづらさがもっとあるように思います。そのいきづらさを私たちはもっと聞き出さなければなりません。でも、この本は、私はすごく励まされました。私たちがもっと自信と勇気を持つことが前提なんだと思います。まず、14歳にたいしては、そこからはじめなければなりません。
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