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2005/02/05

再びNHK政治介入問題

 今月の論壇誌の前半が発売されました。やはりいちばん大きな話題はNHK政治介入問題です。私がかかわった論文をとりあげて批判するものもありました。
 先行する『正論』『諸君』を見て、いちばんの特徴は、朝日の取材のあり方を問題の焦点にしていることです。しかし、これは問題のすりかえにすぎないと思います。核心は、政治介入があったのかです。くり返しますが、この点では、問題は単純です。NHKの番組は、何度も改編がおこなわれた。その最後は、30日の番組放送直前におこなわれた。その直前に、NHKの幹部職員は安倍さんに会いに行って、この問題を報告をしている。安倍さんは、番組の内容を知っていて、NHKの職員にたいして、あと意図をもって「公正に」と要望した。安倍さんのこの問題について、主張は社会的に知られていた。そして安倍さんと同じ特定の主張をもった政治家のグループもNHKの幹部職員とこの問題で会っている。これらは、すでに当事者も認めている事実です。これらはもって政治介入と言わなければ何を政治介入というのでしょうか。しかし、当時の安倍さんたちの主張、そしてNHKの番組がどのように改編されたかを検証するような内容の企画は、残念ながら月刊の論壇誌では見られません。
 こうした政治介入の内容にかかわるのをさけるためか、ひたすら朝日の報道姿勢を問題にし、同時に、もう1つみられるのがおきまりの「慰安婦問題」そのものを否定するような、「商行為」論や、「女性国際戦犯法廷」は特異な法廷だったという中傷です。それも、まともに法廷の関係者を取材した形跡はありません。もともと、法廷についての安倍さんの発言は、関係者が明らかにしているように、伝聞にもとづく虚偽のいろどられています。そもそもNHKの改編番組で登場させた法廷の傍聴者というふれこみの秦さんは、実際には、判決を聞いているだけで、法廷の審理は傍聴すらしていないのですから……。
 NHKの受信料支払い拒否者が急速に広がっているのは、良識の現れだと感じています。政治家に番組内容を報告にいくことを通常業務と言ってはじない放送局が公共放送と言えるのでしょうか。この点では、さすがに新しい会長は、はげしい動揺を見せているようですが。いま、あらためて公共放送のあり方が根元から問われているように思います。

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