流星ワゴン
今日も、半日寝ていました。なかなか体がすっきりしません。めずらしく何もしない2日間です。
さて、先日、重松清の『流星ワゴン』を読みました。この本は、実は読んでなくて、劇団銅鑼が舞台化するというので、文庫化されたので読んでみることにしました。
作品のストーリーは、ひきこもり、暴力をふるう息子、浮気を重ねる妻、会社からはリストラ寸前…そんな37歳・秋。「死んでもいい」と思っていた僕は、ある夜不思議なワゴン車に乗り、自分と同い歳の父と出会った…。ちょっと幻想的な話、その文章のうまさには、つかれた気持ちはすぐ引き込まれます。ただ、重松さんの話は、いつものように登場人物はいい人なんだよなあ。僕はそこまで精神的に健康でないし、自分の親とも簡単に向き合えそうにない。自分の後悔を、自分をあらためることで、乗り切ることなんてできないし、そんなに簡単に人とわかりあえたりするのだろうかなんて思えてしまうのです。厳しい現実に前向きにやり直そうなんて、自分にはできないなあ。
やさしい気持ちになれる、重松さんらしい作品ですが、何か逆に落ち込んじゃうところもある一冊でした。
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